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  • 首都圏の新築戸建・中古マンションの価格は下落傾向!高額物件の購入はさらに慎重に

    アットホーム株式会社は、「首都圏の新築戸建・中古マンションの価格動向(2020年4月)」を発表しました。本レポートは毎月発表されており、首都圏の新築戸建・中古マンションの平均成約価格などを確認できます。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、新築戸建や中古マンションの価格にどんな影響が出ているか気になる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「首都圏の新築戸建・中古マンションの価格動向(2020年4月)」のレポート内容や今後の新築戸建・中古マンション市場の動向について解説します。 アットホームの「首都圏の新築戸建・中古マンション価格動向」とは アットホーム株式会社の「首都圏の新築戸建・中古マンション価格動向」とは、同社の不動産情報ネットワークに登録され成約した、首都圏(1都3県)における新築戸建・中古マンションの成約価格についてのレポートです。不動産市場動向の調査・分析を行うアットホームラボ株式会社が分析し、アットホーム株式会社が毎月発表しています。公示地価などの公的な地価調査ではなく、成約価格を用いて調査・分析が行われるため、実際の取引価格に近い数字が示されているのが特徴です。また、毎月レポートが発表されているので、最新の新築戸建・中古マンション価格の動向がわかります。 新築戸建は2か月連続マイナスの一方で、プラスに転じるエリアも ここからは、本レポートの内容について解説します。まずは、首都圏の新築戸建の価格動向を確認していきましょう。 引用) アットホーム不動産情報ネットワークにおける首都圏の新築戸建・中古マンション価格(4 月) P.5【PDF】 2020年4月の新築戸建の平均成約価格は3,433万円/戸です。前月比▲1.2%、前年同月比▲0.9%で、どちらも2か月連続のマイナスとなりました。価格推移を確認すると、前年同月比は2019年10月から下落傾向が続いているのがわかります。 引用) アットホーム不動産情報ネットワークにおける首都圏の新築戸建・中古マンション価格(4 月) P.5【PDF】 エリア別では、東京23区の新築戸建の平均成約価格は4,651万円/戸、前月比▲6.8%で下落率が大きくなっています。この1年間、東京23区の新築戸建成約価格は5,000万円前後で推移していますが、直近一年は全体を通してやや下落傾向にあることがわかります。また、埼玉県と千葉県も、新築戸建の平均成約価格は前月比・前年同月比ともにマイナスです。 一方で、東京都下は前月比4.9%で5か月ぶりのプラス、神奈川県は前月比2.3%で6か月ぶりのプラスとなりました。新築戸建については、同じ首都圏でもエリアによって価格動向に違いが見られます。 引用) アットホーム不動産情報ネットワークにおける首都圏の新築戸建・中古マンション価格(4 月) P.6【PDF】 新築戸建成約物件の価格帯別割合を確認すると、東京23区は5,000万円以上が前月比で▲19.6ポイントと大きく減少しています。それに対して、東京都下は3,000万円台が前月比17.7ポイント、神奈川県は4,000万円台が前月比6.8ポイント上昇しています。 中古マンションは4年4か月ぶりに2,400万円を下回る 次に、首都圏の中古マンションの価格動向について確認していきましょう。 引用) アットホーム不動産情報ネットワークにおける首都圏の新築戸建・中古マンション価格(4 月) P.9【PDF】 2020年4月の中古マンションの平均成約価格は2,395万円/戸です。前月比▲10.3%、前年同月比▲7.8%で、前年同月比は3か月連続のマイナスとなりました。価格推移を確認すると、2020年1月は上昇していますが、直近一年は全体を通してやや下落傾向にあることがわかります。 その中でも直近二か月はコロナウイルスによる影響で、価格下落に拍車がかかっているものと考えられます。 引用) アットホーム不動産情報ネットワークにおける首都圏の新築戸建・中古マンション価格(4 月) P.8【PDF】 エリア別では、東京23区の平均成約価格は3,309万円で、前月比▲16.3%、前年同月比▲10.6%と下落率が大きくなっています。また、東京都下も前月比▲31.4%、前年同月比▲29.4%と大きく下落しています。神奈川県と埼玉県も下落していますが、千葉県は唯一のプラスで、前月比13.1%、前年同月比16.6%となりました。 引用) アットホーム不動産情報ネットワークにおける首都圏の新築戸建・中古マンション価格(4 月) P.10【PDF】 中古マンション成約物件の価格帯別割合を確認すると、東京23区は4,000万円以上が前月比で▲7.5ポイントです。その他のエリアにおいても、高価格帯の割合が減少しています。本レポートでは、首都圏の中古マンションの平均成約価格が下落した主因として、価格水準の高い東京23区で高価格帯の割合が低下したことを挙げていました。一方で、平均成約価格が上昇した千葉県では、4,000万円以上の価格帯割合が4.7ポイント上昇しています。 今後の新築戸建・中古マンション価格の動向は? 今回のレポートにより、首都圏の新築戸建の価格は下落傾向にあるものの、今のところ下落率は小さいことがわかりました。一方で、中古マンションの価格は、下落率が大きくなっています。エリアによって違いはありますが、新築戸建・中古マンションのどちらも高価格帯の割合が減少しており、高額物件の購入に慎重になっている方が増えていると考えられます。また、不動産価格は経済状況より遅れて現れるため、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経済低迷が続くと、新築戸建・中古マンション価格は大きく下落する可能性もあります。5月25日に緊急事態宣言が解除されましたが、第二波などの懸念もあることから、経済活動や不動産価格への影響は依然として不透明なままです。今後も新型コロナウイルスや経済状況を確認しながら、不動産価格の動向を注視しておきましょう。 参考:アットホーム「アットホーム不動産情報ネットワークにおける首都圏の新築戸建・中古マンション価格(4月)」【PDF】 不動産評価の方法と不動産価値の考え方 不動産はさまざまなポイントで評価されるのが特徴です。 また、戸建てとマンションでも資産価値の考え方は異なる場合があります。 今回は、不動産評価のプラス面およびマイナス面で重要なポイント、戸建...記事を読む 仮審査( 不動産事業者専用 ) ご所有の不動産を担保にいくらまで融資可能かをご回答いたします。

  • 新築マンションの2月着工件数は大幅減少、申込率と竣工件数は高水準

    株式会社マーキュリーでは、2020年5月に「月例新築マンション動向」を発表しました。「月例新築マンション動向」では、毎月発表される新築分譲マンションの供給戸数や申込率等を発表しており、新築マンション市場の需要と供給を読み取ることが出来ます。 新型コロナウイルスの感染拡大で、不動産業界をけん引する新築マンションの流動性や価格が気になる方は多い事でしょう。 まず「月例新築マンション動向」はどういったデータなのかをお伝えした後、2020年2月度のデータ結果の内容、今後の新築マンション市場の動向について解説していきます。 「月例新築マンション動向」とは 「月例新築マンション動向」は株式会社マーキュリーが運営する不動産業界向けのニュースサイト「Realnetニュース」に掲載される新築分譲マンションの動向を集めた独自のデータです。新築分譲マンションの供給戸数や申込率を始め、着工・竣工件数等の実績データを発表しています 株式会社不動産経済研究所においても毎月新築分譲マンション市場の動向を発表していますが、「月例新築マンション動向」では関東圏と関西圏の供給戸数・初月申し込み率・平均面積や坪単価・価格のほか市区別・駅別供給トップ10の地区を詳細にまとめています。 着工・竣工件数が分かるため今後の新築マンション市場の動向を予測する事が可能で、資料もグラフと表を用い分かりやすく提供されています。 株式会社マーキュリーは不動産業界向けのマーケティングシステム「サマリネット」を始め新築・中古マンションのポータルサイト等のサービスを展開しています。 不動産業界で約30年の実績があり4万棟(220万戸)の大規模データベースを保有しているため、「月例新築マンション動向」のようなデータを提供する事が可能です。 そのため、「月例新築マンション動向」は新築分譲マンション市場の供給と需要、今後の動向の見通しを示すデータとして不動産業界で注目されています。 (株)マーキュリー (株)不動産経済研究所 データの公表 3か月後の初旬※2月度実績が5/7に公表 翌月中旬2月度実績が3/17に公表 差別化のポイント 資料にグラフや表を用いわかりやすく提供されている 速報性が強み 市区別・駅別などの独自のセグメントがされている 価格別・間取り別などの独自のセグメントがされている 参考) (株)不動産経済研究所:首都圏マンション・建売市場動向【PDF】 (株)マーキュリー:月例新築マンション動向【PDF】 首都圏の供給戸数は減少する一方で、初月申込率が前年同月より増加 改めて2020年2月の新築マンションの分譲実績データを発表した「月例新築マンション動向」5月号の首都圏データを見ていきましょう。 供給戸数に関しては、前年の同月に比べ神奈川県下で67.9%減、埼玉県で69.3%減、首都圏全体でも37.3%減と減少しています。一方、初月申込率に関しては、神奈川県下で87.0%、埼玉県で86.0%、全体でも74.0%と高い申込率を維持し、いずれも前年同月比でプラスとなっています。 供給戸数が減少し、申込率が増加している背景には2018年以降の新築分譲マンション市場に関して、以下の動向が考えられます。 2013年に東京五輪が決定→東京都心では新規の宿泊施設が増加 宿泊施設の増加で建設用地がひっ迫、東京都心の住宅用の地価が大幅に上昇 神奈川・埼玉県等に分譲マンションの割安感が増加 東京都心に加え、周辺エリアの地価上昇、建築コストの高さにより供給戸数は減少 なお平均坪単価に関しては、全体で前年の同月と比べ10.6%上昇し、平均価格も6.6%上昇しています。 東京23区内での初月申込率が減少していますが、低金利により住宅ローンが組みやすいことや、首都圏の新築マンション購入時には仕事や子育てにおける利便性の高さを求める世帯が増加しているという国土交通省の調査結果もありますので、今後も都心の新築マンションの需要と価格が極端に下がる事はないでしょう。 今後の新築分譲マンション市場の動向は? 今回の調査により2020年2月の新築分譲マンション市場は初月申込率が増え、都心を含め近辺の需要が高く安定していることが分かりました。 一方で、マンションを建て始めた(着工)件数は東京23区が昨年の2月の64件から4件と大幅に減少、横浜・川崎も19件から5件と減少していますが、建築の終了した(竣工)件数が東京23区で74件、横浜・川崎で16件と多いことがわかりました。 これらのことから、コロナウイルスの与える影響として、マンション購入をする消費者サイドでは大きく変化がないものの、ディベロッパーサイドでは、すでに着手しているプロジェクトは進めているが、新規のプロジェクトに対する姿勢は消極的になっていることが考えられます。 今回竣工したマンションの申込率は2020年6月号の「月例新築マンション動向」3月分実績で明らかになります。 3月は新型コロナウイルスの感染拡大により全国で小・中学校が休校になり感染者数が増加し続けた時期です。上場企業の半数以上の企業が減益となりました。 3月には首都圏の平均価格が低下したというニュースも見られますので、今後も新築マンション市場の動向を注視していきましょう。 参考:経済産業省 「分譲マンション市場の動向」【PDF】 参考:みずほ総合研究所 「首都圏マンション価格は急落するのか 」【PDF】 参考:国土交通省 「我が国の住宅ストックをめぐる状況について 」【PDF】 不動産評価の方法と不動産価値の考え方 不動産はさまざまなポイントで評価されるのが特徴です。 また、戸建てとマンションでも資産価値の考え方は異なる場合があります。 今回は、不動産評価のプラス面およびマイナス面で重要なポイント、戸建...記事を読む コロナウイルスが東京の不動産に与える影響は?不動産価格の動向の今後 グローバル都市不動産研究所は、2020年4月に緊急企画として「コロナショックが東京の不動産に与える影響」というレポートを公表しました。不動産の売買や不動産担保ローンの利用を検討している方は、...記事を読む

  • コロナウイルスが東京の不動産に与える影響は?不動産価格の動向の今後

    グローバル都市不動産研究所は、2020年4月に緊急企画として「コロナショックが東京の不動産に与える影響」というレポートを公表しました。不動産の売買や不動産担保ローンの利用を検討している方は、コロナショックが東京の不動産にどのような影響を与えるか気になるのではないでしょうか。将来の不動産価格を正確に予測することはできませんが、レポートの内容を確認することで、ある程度の見通しを立てることは可能です。そこで今回は、グローバル都市不動産研究所の概要やレポートの内容、東京の不動産価格の動向について解説します。 グローバル都市不動産研究所とは グローバル都市不動産研究所とは、株式会社グローバル・リンク・マネジメントが2019年1月1日に設立した研究所です。「東京の魅力を世界に発信すること」「不動産を核とした新しいサービスの開発」を目的として、東京の都市開発や人の動き、消費性向、不動産価値などの調査・研究を行っています。 グローバル都市不動産研究所は、2020年4月14日に「コロナショックが東京の不動産に与える影響」という緊急レポートを公表しました。本レポートでは、リーマンショック時の不動産価格の動向を振り返り、今後の不動産価格を左右するポイントについて解説されています。レポートの内容を確認することで、東京の不動産価格の動向をある程度予測できます。 リーマンショック時の不動産価格の動向はどうだったのか 今回のレポートでは、コロナショックが東京の不動産に与える影響を予測する際の参考事例として、2008年のリーマンショックを挙げています。リーマンショックでは世界規模の金融危機が発生し、2009年の先進国経済の成長率は▲3.4%、世界経済は▲0.5%と過去60年間で初のマイナス成長となりました。 リーマンショック時の不動産価格の動向ですが、東京圏の公示地価の変動率は、住宅地が「2009年▲4.4%、2010年▲4.9%」であったのに対し、商業地は「2009年▲6.1%、2010年▲7.3%」でした。いずれも2009年より2010年のほうがマイナス幅は大きく、不動産価格への影響は経済状況に遅れて現れています。また、住宅地に比べて商業地の下落率が大きくなっています。また、新築マンションの分譲価格については、2009年が「東京圏▲1.2%、東京都区部▲6.4%」でしたが、2010年にはプラスに転じています。 (引用:グローバル都市不動産研究所「コロナショックが東京の不動産に与える影響」P3) (引用:グローバル都市不動産研究所「コロナショックが東京の不動産に与える影響」P4) これらの結果から、本レポートでは、リーマンショック時の東京の不動産価格の動向を以下のようにまとめています。 商業地価格に対する影響が出た 住宅地価格は商業地と比べて大きく下がらなかった 東京都内のマンション価格は6%程度の下落にとどまり、1年程度で回復した コロナショックが東京の不動産に与える影響は? リーマンショック時の不動産価格の動向を確認しましたが、今回のコロナショックは東京の不動産にどのような影響を与えるのでしょうか。本レポートにおける、コロナショックの影響についての見解をまとめました。 直接的な影響を受けるのは商業地価格 住宅地価格は商業地に比べてそれほど大きくは下がらない 東京のマンション価格は1~2年で回復する可能性あり 本レポートによると、今回のコロナショックはヒト・モノの移動制限により、観光業や飲食業、小売業などのサービス業が大きな痛手を受けているため、商業地の不動産価格は大きく下落する可能性があります。住宅地は居住という安定した実需があることから、商業地に比べて価格は大きくは下がらないと予測しています。また、コロナショックの影響がリーマンショック級に収まれば、東京のマンション価格は1~2年で回復する可能性があることも示しています。 一方で、コロナショックはリーマンショックとは質が違うことから、深刻な不況に陥って家計所得が大幅に低下すれば、住宅地価格への影響も避けられないとも言及しており、多くを見通せない状況です。 経済対策と東京オリンピック効果がポイントになる 本レポートでは、東京の不動産価格が今後どうなるかは、「経済対策」と「東京オリンピック効果」の2つがポイントになるとの見解を示しています。コロナショックは商業地価格に影響を与えると予測していますが、深刻な不況になれば住宅地への影響も避けられないため、政府の経済対策によって日本経済の腰折れを防ぐことが重要であることを強調しています。 また、東京オリンピックが延期になったことで、見込まれていた経済効果がどうなるかも気になるところです。本レポートでは、東京オリンピック延期に伴う経済効果について、以下のようにまとめています。 「東京五輪の延期に伴い、今年度に見込んでいた経済効果が失われると指摘するエコノミストがいます。例えばニッセイ基礎研究所は、今年度見込んでいた経済押上げ効果“2兆円程度”が剥離、第一生命経済研究所は開催年に期待される経済波及効果3.2兆円が失われると予測しています。 一方、永濱利廣・第一生命経済研究所首席エコノミストの見解では、「中止でなく延期であれば、五輪開催年の経済効果は先送りされ、失われることはない」、「当初予定された開催年の経済効果は、先送りされた“1年程度後”に出現することになる」としています。つまり、日本においては、1年延期となった東京五輪の経済効果によって、コロナショックで冷え込んだ経済をふたたび押し上げてくれる可能性も期待されます。」 (引用:グローバル都市不動産研究所「コロナショックが東京の不動産に与える影響」P5) これらのことから東京の不動産価格の動向は、政府による経済対策と延期された東京オリンピックの経済効果に左右されると考えられます。 まとめ ここまで確認してきたように、今回のコロナショックでは、商業地の不動産価格に大きな影響を与えると予測されています。コロナショックの影響がリーマンショック級に収まれば、不動産価格は数年で回復が期待できる一方で、深刻な不況に陥ると、商業地だけでなく住宅地の価格も低迷が続くかもしれません。今後の不動産価格の動向は、新型コロナウイルスの感染状況はもちろん、政府の経済対策や東京オリンピック効果にも左右されます。東京の不動産の売買や不動産担保ローンの利用を検討している方は、これらのポイントに注目しながら、不動産価格の動向を見極める必要があるでしょう。 参考:株式会社グローバル・リンク・マネジメント「グローバル都市不動産研究所」 参考:グローバル都市不動産研究所「コロナショックが東京の不動産に与える影響」【PDF】 不動産評価の方法と不動産価値の考え方 不動産はさまざまなポイントで評価されるのが特徴です。 また、戸建てとマンションでも資産価値の考え方は異なる場合があります。 今回は、不動産評価のプラス面およびマイナス面で重要なポイント、戸建...記事を読む

  • 平均変動率が一年ぶりのマイナス!実勢調査で見る首都圏の住宅地価格の動向

    野村不動産アーバンネット株式会社は、2020年4月に「第126回野村不動産アーバンネット実勢調査」の結果を公表しました。本調査では、首都圏をはじめとする主要都市の住宅地価格の動向がわかります。コロナウイルスの感染拡大に伴い、住宅地価格にどのような影響が出ているか、気になる方は多いのではないでしょうか。住宅地価格は、住宅販売価格はもちろん、不動産の担保評価にも影響を与えます。そのため、マイホームの購入や売却、不動産を活用した資金調達をする予定がある場合は、住宅地価格の動向を確認しておくことが大切です。今回は、野村アーバンネット実勢調査の概要や最新の調査結果の内容、住宅地価格の今後の動向について解説します。 野村不動産アーバンネット実勢調査とは 野村不動産アーバンネット実勢調査とは、野村不動産アーバンネット株式会社が独自に実施している価格動向調査です。1989年7月にスタートし、調査は毎年1月、4月、7月、10月の年4回実施されています。本調査は通常取引を想定して実勢価格を査定しており、実際の取引価格(時価)により近い数字が示されているのが特徴です。公示地価や路線価といった公的な地価調査に比べてタイムリーな価格動向を確認できるため、地価動向の先行指標として注目されています。 参考)ノムコム「各種価格等(実勢価格、地価公示、路線価格)や調査方法について」 第126回(2020年4月1日時点)の調査結果 2020年4月に公表された、第126回野村不動産アーバンネット実勢調査(2020年4月1日時点)の調査結果は以下の通りです。 引用)「野村不動産アーバンネット実勢調査による2020.4.1時点の首都圏「住宅地価格」の動向」 首都圏エリア平均の変動率は一年ぶりのマイナス 2020年1-3月期の住宅価格変動率は、首都圏エリア平均では▲0.0%で一年ぶりのマイナスとなりました。エリア別では東京都下(0.1%)、埼玉(0.0%)、千葉(0.0%)はプラスを維持していますが、東京都区部と神奈川は前回(2019年10-12月期)に引き続きマイナスとなっています。 年間ベースの変動率は、首都圏エリア平均で0.3%とプラスを維持しています。エリア別では東京都区部(0.3%)、東京都下(1.3%)、埼玉(0.0%)、千葉(0.5%)がプラスで、中でも東京都下の住宅地価格が上昇しているのがわかります。一方で、神奈川は▲0.6%と首都圏エリアでは唯一マイナスになりました。 2020年3月に入ってから、首都圏ではコロナウイルス感染拡大のペースが増加し、東京オリンピック延期についても言及されましたが(2020年4月に延期決定)、調査結果では住宅地価格に大きな影響は見られません。 住宅地点別の住宅地価格の動向 次に、首都圏における、住宅地点別の住宅地価格の動向を確認していきましょう。調査対象の住宅地点の変動率について、「値上がり」「横ばい」「値下がり」の割合をまとめました。 「値上がり」を示した地点:3.6%(前回7.7%) 「横ばい」を示した時点:91.7%(前回87.5%) 「値下がり」を示した時点:4.8%(前回4.8%) 値下がり地点は前回と同じですが、値上がり地点は減少し、横ばい地点は増加しています。東京都の住宅地で、2020年1-3月期の住宅価格変動率が高い地点をピックアップしました。 東京都区部エリアは以下の通りです。 中央区明石町(新富町駅):2.4%(年間5.0%) 目黒区鷹番1丁目 (学芸大学駅):1.5%(年間6.2%) 世田谷区太子堂2丁目(三軒茶屋駅):2.1%(年間2.1%) 世田谷区上野毛3丁目 (上野毛駅):▲2.2%(年間0.0%) 練馬区高野台3丁目 (石神井公園駅):▲2.2%(年間0.0%) 練馬区大泉学園町4丁目 (大泉学園駅):▲3.5%(年間▲3.5%) また、東京都下エリアは以下の通りです。 武蔵野市西久保2丁目 (三鷹駅):2.9%(年間12.2%) 三鷹市上連雀1丁目 (三鷹駅):2.7%(年間11.8%) 西東京市東町1丁目 (保谷駅):▲3.2%(年間▲3.2%) 西東京市南町5丁目 (田無駅):▲1.0%(年間0.0%) これらの住宅地の中でも、武蔵野市西久保2丁目と三鷹市上連雀1丁目 の三鷹駅北口エリアは、年間ベースの変動率が大きく上昇しています。武蔵野市は「三鷹駅北口街づくりビジョン」を策定しており、補助幹線道路の整備などの再開発が進む予定であることが、住宅地価格の上昇要因だと考えられます。このように、一部の住宅地では高い変動率が見られるものの、全体的には横ばい地点が大半を占めています。 参考)ノムコム「野村不動産アーバンネット価格動向調査(実勢調査)について」 参考)武蔵野市「三鷹駅北口街づくりビジョン」 住宅地価格の今後の動向は? 今回の調査結果で、2020年1-3月期の住宅地価格に大きな変動は見られないことが明らかになりました。しかし、コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の影響、東京オリンピック延期などの要因があるため、住宅地価格の今後の動向は不透明です。コロナウイルス感染拡大が長引けば、経済活動の停滞は避けられず、住宅地価格が大きく下落する可能性もあります。住宅の購入や売却、不動産を活用した資金調達などを検討している場合は、住宅地価格の動向を注視しておきましょう。 不動産評価の方法と不動産価値の考え方 不動産はさまざまなポイントで評価されるのが特徴です。 また、戸建てとマンションでも資産価値の考え方は異なる場合があります。 今回は、不動産評価のプラス面およびマイナス面で重要なポイント、戸建...記事を読む 不動産のプロが選ぶ30年後に価値の落ちない物件とは? 不動産価値に関する調査を実施 東京近郊の30年後に価値が下がらない物件は? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳にすることが多くな...記事を読む

  • 団塊の世代111人に聞いた住宅事情。50代で住宅ローンを払い終えた人は6割超!それでも老後資金は6割超が不十分⁉

    団塊の世代に対して調査を実施 団塊の世代に聞いた住宅事情と老後資金~団塊の世代に対してアンケート調査を実施~ 団塊の世代とは、1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)に生まれた世代で、この時代は第一次ベビーブームが起きた時期であり、日本経済においては、第二次世界大戦後の高度経済成長、バブル景気を経験している世代でもあります。 年齢で言うと、70~72歳(2019年12月現在)にあたる方々になりますが、彼らが活躍した時代と現代では、産業や技術の進歩だけではなく、価値観も大きな違いがあります。 そこで、今回は、持ち家に住む団塊の世代の方々の住宅事情や老後に関してのアンケート調査を実施しました。 以下、アンケート結果は、「団塊の世代の住宅事情」と「団塊の世代の老後の資金」の2つのテーマに分けて紹介します。 【回答者】持ち家に住む団塊の世代(70~72歳、2019年12月24日時点) 111名 【回答期間】2019年12月24日~2019年12月25日 ※すべての回答ではなく回答が有効なものとなります。 【回答者の居住地】 2つのテーマのアンケート結果を紹介する前に、団塊の世代の方が、何歳まで生きていたいかを聞いてみました。 設問:人生100年時代と言われていますが、あなた自身は何歳まで生きたいと思いますか? 「85歳まで」が一番多く22.4%、次いで「80歳まで」が20.6%、「90歳まで」が17.8%、という結果になりました。 「あまり生きたいと思わない」「75歳まで」を合わせると13.1%、一方で「100歳まで」「それ以上」を合わせると17.8%となっています。このことから、比較的長生きしたいと思っている方は多いと言えるのではないでしょうか。 それでは、最初のテーマである「団塊の世代の住宅事情」について紹介します。 団塊の世代の住宅事情 設問:あなたの住んでいる物件の種類を教えてください。 「戸建て」が73.8%、次いで「大規模マンション(200戸以上)」が10.3%、「中規模マンション(50~200戸未満)」が8.4%、「小規模マンション(50戸未満)」が6.5%となりました。 タワーマンション(高さ150m以上のもの)に関しては、1970年代頃(団塊の世代が20代半ば~後半)から建設が始まったこともあり、今回のアンケート調査では、タワーマンションを購入された方はいませんでした。 設問:あなたが今住んでいる物件はいつ購入しましたか? 「30代」が25.2%、次いで「40代」が23.4%、「50代」が16.8%という結果になりました。 設問:あなたが今住んでいる物件のローンはいつ払い終えましたか? 「50代」が29.9%、次いで「60代」が24.3%、「現金で購入した」が21.5%となりました。 50代までに住宅ローンを払い終えた方が61.6%もいたことは、非常に興味深い結果と言えます。 人生100年時代と言われている一方で、2009年から住宅金融支援機構によって最長50年の住宅ローンが登場し、それを機に、多くの金融機関で40年以上の返済期間の住宅ローンが取り扱われるようになりました。このことを考えると団塊の世代で50代までにローンが完済している割合が6割超というのは、今よりも返済期間がかなり短かったと言えるでしょう。 また、比較材料はありませんが、現金で住宅を購入した方が、20%超もいることは、バブル景気を経験した世代の特徴かもしれません。 次からは、「団塊の世代の老後の資金」について紹介します。 団塊の世代の老後の資金 設問:今後、公的年金以外に、老後資金はどれくらい必要だと思いますか? 「1000~2000万円未満」が24.3%、次いで「わからない」が19.0%、「2000~3000万円未満」が15.0%という結果になりました。 この背景には、金融庁が2019年6月3日に公表した金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」の内容が世間的に大きく取り上げられ、「老後資金2000万円」問題として話題になったこともあると考えられます。 次に、そうした資金への蓄えがあるかどうかを聞いてみました。 設問:あなたは前問で答えた老後資金に対して十分な備えがありますか? 「ない」と答えた方が6割超の61.7%、「ある」と答えた方が38.3%という結果になりました。 次に、「ある」と答えた方にどうやってその資金を蓄えたのか、「ない」と答えた方に今後どうやってその資金を確保しようと考えているかを聞いてみました。 設問:前問で「ある」と答えた方にお聞きします。どうやって備えましたか? 「預貯金」が80.6%、次いで「退職金」が64.5%、「保険」「株式」が38.7%と続きました。 「退職金」の割合が多いのは、日本固有の慣行である終身雇用がまだ残っている時期に退職を迎えた方が一定数いたからだと考えられます。 また、「株式」の割合が多いのはバブル期の株式投資ブームで、株式投資が身近な存在であり、経験者が多いことが想像できます。 設問:前問で「ない」と答えた方にお聞きします。どうやってその資金を確保しようと考えていますか? 「これからも働く」が圧倒的に多く60.0%、次いで「当てがない」が26.0%、「不動産の売却」が12.0%という結果になりました。 「これからも働く」という方が多いのは、現在、高齢者を積極的に採用する企業が脚光を浴びてメディアに頻繁に紹介されているなど、老後でも高齢者が働ける環境になっていることが要因のひとつではないでしょうか。 また、「当てがない」という方が2割以上いるという点は、非常に興味深いと言えます。 まとめ 今回は、団塊の世代に対して「団塊の世代の住宅事情」と「団塊の世代の老後の資金」の2つのテーマについて調査しました。 住宅については、当時景気が良かったこともあり、今と比べて圧倒的に戸建て住宅に人気があったようです。また、住宅ローンが今と比べて短い期間で設定されていることもわかりました。住宅を現金で購入する方が2割もいたのは、この世代ならではのことだったのかもしれません。 また、老後の資金については、まだ確保できていない方が多く、「これからも働く」「当てがない」と考えている方が8割以上いることがわかりました。老後については考えるべきことがまだまだありそうです。 不動産のプロが選ぶ資産価値が上昇するタワーマンションの条件とは? タワーマンションに関する調査を実施 東京近郊のタワーマンションで一番価値が上がるエリアは? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳に...記事を読む 不動産のプロが選ぶ30年後に価値の落ちない物件とは? 不動産価値に関する調査を実施 東京近郊の30年後に価値が下がらない物件は? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳にすることが多くな...記事を読む

  • 不動産のプロが選ぶ30年後に価値の落ちない物件とは?

    不動産価値に関する調査を実施 東京近郊の30年後に価値が下がらない物件は? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳にすることが多くなりました。実際に、2020年以降は、都市圏での人口の減少、地方の過疎化など、多くの懸念点が指摘されています。 しかし、30年後を見据えて、どのエリアのどういった物件の価値が下がらないのかは見当もつかないはずです。 そこで、今回は、不動産のプロ104人に、30年後に価値が上がる物件やエリア、30年後に価値が下がる物件やエリア、また、最近人気のタワーマンションの価値に関してアンケート調査を実施しました。 第2弾として30年後に価値が下がらない物件について焦点を当てたアンケート結果を紹介します。 【回答者】不動産会社に勤務する代表者、物件仕入れ担当者、営業担当者 104名 【回答期間】2019年9月24日~2019年10月8日 【回答者の不動産業務経験年数】 3年未満 6.7% 5年未満 3.8% 10年未満 17.3% 20年未満 26.0% 30年未満 26.0% 30年以上 20.2% ※すべての回答ではなく回答が有効なものとなります。 不動産価値が落ちにくい物件種別 設問:築年数や広さが同等の場合、下記の物件種別の中ではどの物件の価値が落ちにくいと考えますか? 不動産査定のプロたちが選んだのは、1位が「一戸建て:33.7%」、2位が「タワーマンション:22.1%」、僅差で3位が「大規模マンション:21.2%」となりました。 戸建ての価値が下がらない理由を見てみると下記のコメントがありました。 □ 土地の価値が下がりにくいと考えるため。 □ 基本的には、土地の相場で判断しているため、あまり建物の築年数は関係ない。弊社の考えは建物に付加価値をみていないので、築20年も築30年も建物の価値は評価していない。 □ 近年の物件価格の推移をみる限り、マンション価格は長く上昇傾向にあるが、戸建て価格は一定の水準をキープしている。相場のピークアウトが見られる現在、先に価格が下落するのは、相場の上がっているマンション系が先と考えている。 □ 土地の価格は下がっていないため。相対的にマンションはタワマンにみられる外国人投資家の過剰投資の反動での冷え込みにより、マンション全体が引っ張られる形で調整される状況にある。 □ 建物そのものの価値が経過年数とともに評価0になるため、土地価格のみの評価になる。故に、2020年以後、今後の日本経済情勢・金融政策・土地税制・その他金利等を考慮し日本経済の成長などを考えた場合に、土地そのものが大きく上昇カーブをすることは考え辛く、現在乱立されているホテル・オフィスビル・収益用不動産(マンション・アパート)の需要供給のバランスが大きく崩れると思う。よって、土地そのものは下落傾向ではないかと予想する。都心中心部からドーナツ型に下落していくのではないかと予想している。但し、都心中心部の下落率は少ないと思うが、郊外に関しては、供給のだぶつきにより下落率はそれなりになると思う。 □ 土地そのものは変化しないことと、建物は古くなると目減りするため。 タワーマンションの価値が下がらない理由を見てみると下記のコメントがありました。 □ 人気エリアに立地していることが多いため。 □ 東京都港区に限る。 □ タワマンはその立地も評価されるため。 □ 新規で建てることが難しく絶対数に限りがあるため。 □ 敷地の持分が少なく、資産価値的にも、立地が良い場所に多いので。 □ 購入者が日本人だけに限らず外国人にも需要があるから。 □ 自然災害などで土地離れ傾向にあることと、若い世代が土地への執着がないこと。 マンションも規模が小さいと設備不足や計画段階での立地などで、自然災害など受けやすいと思われるし、価格帯が低い案件は好不況に左右されやすいため。タワーマンションを購入する客層はそれなりの富裕層であることやコミュニティがあることなどから価格が落ちにくいのではと考えている。実際に自分のマンションでそう感じるから。(購入後20年経過) 大規模マンションの価値が下がらない理由を見てみると下記のコメントがありました。 □ もっとも安定感があるため。世帯数が多いので管理費、修繕費も相対的に安くなり売りものが出てもすぐ売れるため。 □ 管理費修繕費の増額があまりないため。 □ 戸数が多くて、管理がしっかりしていると思うため。 □ 一戸建てについては、中古の評価基準が確立されていないので、マンションの方が資産の評価がしやすいと考えている。マンションに限定して考査した場合、共用部の充実度や長期修繕計画の財務面の有利性からすると、大規模マンションは評価しやすいと思います。(但し駅距離を徒歩10分以内が条件)タワーマンションも大規模の分類になりますが、低層部と高層部の新築時の価格乖離や長期修繕のコストからするとマイナス面もあると考えている。 □ 修繕計画上、資金面(積立金)で優位性があるため。 □ 修繕費の上がり具合が滑らかであることから。 □ 管理費・積立金が潤沢で、管理組合も正常に機能していると思うから。 【考察】 価値の落ちない物件として一戸建てが一番にあがったのは、建物よりも土地の評価が落ちないと考えられていること、マンションの価値が長年上昇傾向にあるがそろそろ下落する可能性が高いと考えている方が多くいることが要因と考えられます。 また、タワーマンションや大規模マンションは管理体制の面での安定感が、下落しないと考えられている要因のようです。 不動産価値を左右するポイント 設問:不動産物件の30年後を見据えた場合に、価値を左右する重要なポイントを重要度合いの高いものから3つまで選んでください。 30年後の不動産の価値を左右するのは、「最寄駅からの距離や公共交通機関の利便性:32.7%」と他を引き離して一番多く、次いで「日常的な買い物施設、飲食店などへのアクセスの良さ:12.9%」、「築年数や建物のグレード:11.9%」「地震・台風などの自然災害に対する安全性:10.5%」となりました。 利便性の良い物件の価値が高くなるのは理解できますが、「地震・台風などの自然災害に対する安全性」が上位に入ったのは、最近の災害の多さを物語っているのではないでしょうか。 不動産価値が下落する要因 設問:不動産物件の30年後を見据えた場合に、不動産価値が下落する要因として最も影響度が高いと思うものを3つまで選んでください。 30年後に物件の価値が落ちる要因としては、「エリア周辺の過疎化:22.1%」、次いで「自然災害の発生:19.0%」、「近隣に嫌悪施設(高速道路、火葬場、刑務所等)の建設が予定:15.2%」となりました。 ここでも自然災害の要因が上位にきています。また、2020年以降に実施される国際的なスポーツイベントの終了についてはそれほど影響しないと考えている方が多いようです。 【考察】 30年後に価値が上がると思われる要因としては、都心での再開発、新駅、ターミナル駅化と回答する方が多く、やはり立地と利便性が価値を大きく左右するようです。また、昨今の自然災害の被害も影響して、安全性確保も価値を上げる要因となっています。 逆に下がる条件としては、過疎化が一番多い回答となりました。また、不動産の価値が上がる要因とは逆に、自然災害が発生しやすいエリアでの不動産価値は低くなると考えられています。 事故物件でも価値が下がらない 事故物件でも価値が下がらないケースを聞いたところ、以下のような回答がありました。 □ 人気がある駅で、単身間取りであればニーズ高いのでそれほど下がらないと思う。 □ 駅近、近隣施設の利便性、良好な管理があれば問題ない。 □ 自殺等心理的瑕疵は難しいが、自然死等は価格的影響がないケースが多い。 □ 立地が良ければ比較的価値が下がらないと思う。 □ 屋上からの飛び降りのケースは、マンションではよくあることだし心理的にそんなに気にならないため、価値が下がらないケースが多い。 全体的に、利便性が良ければ、比較的価値が下がらないと考えている方が多く、やはり、不動産物件は、利便性が一番重要なポイントと言えそうです。 まとめ 今回は、30年後に価値の落ちない物件に焦点を当てて調査したところ、土地の価値が評価される一戸建てが最も価値が下がらない物件だという見解が多い結果となりましたが、タワーマンションや大規模マンションのように管理が行き届いている物件も評価されていました。 逆に価値が下がる要因としては、「エリア周辺の過疎化」や「自然災害の発生」が挙げられ、2020年以降開催される大きなイベントの終了に関しては、それほど影響しないと考えられているようです。 今後、不動産物件の購入を予定されている方は、参考にしてみてください。 不動産のプロが選ぶ資産価値が上昇するタワーマンションの条件とは? タワーマンションに関する調査を実施 東京近郊のタワーマンションで一番価値が上がるエリアは? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳に...記事を読む 不動産評価の方法と不動産価値の考え方 不動産はさまざまなポイントで評価されるのが特徴です。 また、戸建てとマンションでも資産価値の考え方は異なる場合があります。 今回は、不動産評価のプラス面およびマイナス面で重要なポイント、戸建...記事を読む

  • 不動産のプロが選ぶ資産価値が上昇するタワーマンションの条件とは?

    タワーマンションに関する調査を実施 東京近郊のタワーマンションで一番価値が上がるエリアは? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳にすることが多くなりました。実際に、2020年以降は、都市圏での人口の減少、地方の過疎化など、多くの懸念点が指摘されています。 しかし、30年後を見据えて、どのエリアのどういった物件の価値が下がらないのかは見当もつかないはずです。 そこで、今回は、不動産のプロ104人に、30年後に価値が上がる物件やエリア、30年後に価値が下がる物件やエリア、また、最近人気のタワーマンションの価値に関してアンケート調査を実施しました。 第1弾としてタワーマンションに焦点を当てたアンケート結果を紹介します。 【回答者】不動産会社に勤務する代表者、物件仕入れ担当者、営業担当者 104名 【回答期間】2019年9月24日~2019年10月8日 【回答者の不動産業務経験年数】 3年未満 6.7% 5年未満 3.8% 10年未満 17.3% 20年未満 26.0% 30年未満 26.0% 30年以上 20.2% ※すべての回答ではなく回答が有効なものとなります。 ※今回の記事では高さ150メートル以上のマンションをタワーマンションとしています。 資産価値が下がらない立地条件 設問:タワーマンションで仮に最寄り駅から都心までの距離が同じ物件の場合、30年後に資産価値が最も下がらないと思う立地条件を3つ選んでください。 30年後にタワーマンションの価値が下がらない立地条件としては、「通勤・通学に便利なターミナル駅の近く:22.1%」、次いで「駅前が賑やかでショッピングモールやスーパーなどがあるエリア20.2%」、「駅前の再開発が最近行われたか10年以内に再開発が予定されているエリア:15.0%」となりました。 【考察】 不動産物件の価値は、その立地で決まると言われています。駅に近く、通勤や通学に便利なところ、また、駅が栄えていて、コンビニ、スーパーなどがあるところは、タワーマンションでなくとも価値が下がらないと言われています。今回のアンケートでもその考え方は同じようです。 ただ、「売主のブランド・実績」が4番目に来ているのは、タワーマンション特有の結果と言えるのではないでしょうか。 資産価値の上昇が期待できるエリア 設問:近隣にタワーマンションが建っている駅の中で、そのマンションの価値が上がると思う駅を3つ選んでください。 今後、タワーマンションの価値が上がると思う駅では、他を引き離して、1位が「中目黒:13.8%」、2位が「六本木:12.2%」となり、次いで、「青山一丁目:7.1%」「高輪台:6.7%」「池袋:6.1%」となりました。 1位、2位の中目黒、六本木は、一般の方のアンケートにもたびたび登場する駅で、根強い人気があるようです。また、高輪台が上位に入ったのは、やはり高輪ゲートウェイ駅の影響が大きいと言えます。 マンションの価値が上がるエリアとされた理由は、以下のようなコメントが挙げられていました。 □ 土地のブランドが高いため。(勝どき、高輪台、二子玉川) □ 今後の再開発による効果が出てきそうだと考えられるため。(東池袋、池袋、錦糸町) □ 高輪ゲートウェイ駅の影響があるから。(浜松町、田町、高輪台) □ 東京新都心として発展する要素があることと世界的なブランドであるため。(汐留、田町、青山一丁目) □ 日比谷線の新駅に近いため。(中目黒、六本木、神谷町) □ 中目黒はそもそもの立地的人気が下支えとしてあるため。錦糸町はホテル街や繁華街も新しい風が入ってきていて、治安が良くなってきているため。田町は新駅「高輪ゲートウェイ」ができ、人の流れが期待できるため。(中目黒、錦糸町、田町) □ 候補となった様々な街に比べ、新宿の安定度は群を抜くと思う。特に、西新宿から西新宿五丁目方面は、住環境も好ましく、日本人だけでなく外国人の目にも優良な街と思われるはず。(新宿御苑前、西新宿、西新宿五丁目) □ 渋谷区、港区、目黒区のタワーマンションは、どの時代も購入したいと考える方が多いため。(中目黒、青山一丁目、六本木) □ 東急東横線、田園都市線は人気沿線のため。(中目黒、六本木、二子玉川) □ 住民(居住者)の民度が重要で、これらの駅近辺の民度が高いと思われるため。(中目黒、高輪台、二子玉川) 反対に、価値が上がるエリアとされなかった理由は、以下のようなコメントが挙げられていました。 □ ブランド力が低いため。(市川、千葉中央、川口元郷) □ 都心から遠いため。(千葉中央、川口元郷、市川) □ 水害の恐れがあるため。(勝どき、豊洲、辰巳) □ 埋め立て地だから。(新豊洲、辰巳、千葉中央) □ 供給過多。(月島、武蔵小杉、東雲) □ 日暮里は外国人を相手に大きくなってきている町で、交通も通過点としては有名だが、駅周辺の開発があまりされていなく、大きく発展するイメージがないため。 豊洲は大きなイベントの恩恵を受け、しばらくは良いと思うが、その分、下落率が高いような気がする。千葉中央は都内への通勤圏としては、割安感があるが、千葉は東京寄りのみが発展していて、それ以外はそれほど良くなるとは思えないため。(日暮里、豊洲、千葉中央) □ 湾岸エリアの自然災害か、中国のバブル崩壊での大量放出による極端な価格崩壊が予想されるため。(豊洲、辰巳、東雲) 【考察】 タワーマンションの価値が上がると考えられているのは、やはり通常の物件でも人気のある中目黒や六本木が上位となりました。 その他の特徴としては、高輪ゲートウェイやそこに近いエリアが価値を上げると考えられているようですが、JR山手線の品川から浜松町にかけてのエリアは、新幹線や空港からの乗り入れもあり、その利便性の高さは突出しているのではないでしょうか。 興味深いのは、武蔵小杉や豊洲エリアで、価値が下がると考える方も多いようですが、反対に価値が上がると考えている方も少なくないようです。 今後購入すべきエリア 設問:山手線の駅の中で、今後タワーマンションが建設された場合にそのマンションの価値が上がると思う駅を3つ選んでください。 今後タワーマンションが建設された場合、価値が上がると思う駅では、1位が「高輪ゲートウェイ:11.2%」「渋谷:10.9%」、次いで「恵比寿:8.7%」「東京:8.3%」となりました。 理由としては以下のコメントがありました。 □ 再開発が進んでいるため。(渋谷、品川、高輪ゲートウェイ) □ 飛行機、リニアモーターカーのアクセスが良いため。(田町、品川、高輪ゲートウェイ) □ 渋谷は、ビジネスと商業の鉄板のエリアであり、駅近にタワーマンションないため、駅近にタワーマンションが出来れば100%値上がりすると思う。上野は、海外からのインバウンドが上野周辺にホテル含め非常に多く、認知度も大分上がってきており、千葉方面(TDL)へのアクセスが良いため。高輪ゲートウェイは、言うまでもなく新駅周辺は価値が高くなるため。(渋谷、上野、高輪ゲートウェイ) □ オフィス機能が集積していて、交通アクセスが良い駅だから。(渋谷、東京、浜松町) □ 現時点でタワーマンションが少なく潜在ニーズがあるように思う。(五反田、目黒、恵比寿) 【考察】 この結果はタワーマンションに限らない結果となりました。新駅および、従来より人気のある渋谷、恵比寿は、タワーマンションでなくとも価値が落ちないエリアとして、よくメディアなどにも登場します。 また、駒込、日暮里、田端、巣鴨などは、人気のあまりないエリアとして、こちらもメディアなどにもたびたび登場します。 タワーマンションに限らず、不動産物件の価値が上がる駅とそうでない駅として、今後もあまり変化しないと考えられます。 まとめ 今回は、タワーマンションに焦点をあてて調査しましたが、タワーマンションだから価値がそれほど下がらないということではなさそうです。 特徴としては、新駅、商業の中心エリア、利便性の高いエリアは、今後も価値が上がり、ブランド力が低いエリア、自然災害に弱いエリア、マンションの供給が過剰なエリアは、東京近郊のタワーマンションでも下がる可能性があると考えられているようです。 今後、不動産物件の購入を予定されている方は、参考にしてみてください。 不動産のプロが選ぶ30年後に価値の落ちない物件とは? 不動産価値に関する調査を実施 東京近郊の30年後に価値が下がらない物件は? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳にすることが多くな...記事を読む 不動産価値の高め方と立地条件と不動産価値の関係 不動産の価格は価値と連動するため、高く売るためには価値を高めることが大切です。 それでは、所有する不動産をできるだけ高く売るために、オーナーは何を行えば良いのでしょうか。 不動産価値を高める...記事を読む

  • 住宅ローン返済中でも、不動産担保ローンで借り入れできる人とは?

    不動産担保ローンは、住宅ローンの残高があったとしても該当する不動産を担保にして借入ができる場合もあります。しかし、すべてのケースで借入をできる訳ではありません。住宅ローンの残高があっても借入できる人とできない人の差はどんなところにあるのでしょうか。 不動産担保ローンはその物件の不動産評価額で借入額が決定する まず不動産担保ローンの借入可能額がどのように計算されるのかを紹介します。 不動産の購入後すぐは購入額と評価額は10%以上乖離するともいわれています。たとえば、5,000万円の物件を購入したとすると、購入した直後であってもその評価額は4,500万円程度に落ちてしまうのです。つまり、住宅を購入してすぐの住宅ローンの残高は、頭金を多めに支払ったりしない限り、不動産評価額より金額が大きくなってしまいます。 また、不動産担保ローンは多くの金融機関で不動産評価額の80%程度までが上限になることが多いです。それはなぜでしょうか。たとえば、金利1%の35年の住宅ローンであった場合に当初残高が28%減るのは約12年程度必要となります。万が一融資の返済が滞り、金融機関が不動産を現金化しようとしてもすぐに売却できなければ、その間に不動産価格が減少してしまうという可能性もあるのです。このようなリスクに備えるために、あらかじめ上限を不動産評価額の80%に設定しています。 110% … 不動産購入額=当初の住宅ローン残高 100% … 不動産評価額 80% … 不動産担保ローンの借入上限額=当初の住宅ローン残高×72% 住宅ローンの残高が残っている場合、住宅ローンを融資している金融機関が第一抵当権を設定しています。万が一債務者がお金を返せなくなった時に、金融機関はその抵当権を行使することで、担保としている不動産を売却し融資の残額を回収します。 住宅ローンの返済が順調に進んでいて、住宅ローン残高を上回る不動産評価額があり、第二抵当権であっても担保でカバーできる範囲ならば、不動産担保ローンとして新たに借入ができる場合もあります。しかし、信用力も鑑みて審査が行われるため、必ずしも不動産担保ローン借入上限額まで借入ができるというわけではないということは理解しておきましょう。 審査について詳しくは 「不動産担保ローン」の審査基準と審査通過のためのポイント 住宅ローン残高があっても借り入れできる人一例 頭金を入れて不動産を買った人 頭金を入れて不動産を購入した場合、その金額が大きければ住宅ローンの残高が不動産評価額に比べて少なくなる可能性があります。たとえば、5,000万円の不動産を購入する際に、2,500万円を頭金として支払えば、住宅購入直後でも住宅ローンの残高は2,500万円です。単純に計算すると不動産購入直後の不動産評価額は4,500万円、評価額の80%は3,600万円となり、住宅ローンの残高2,500万円を差し引いた1,100万円分の余力が生まれることになるのです。 この余力分については、万が一返済できなくなり住宅ローンの第一抵当権を行使された後でも現金が残るので、この範囲であれば不動産担保ローンを融資する金融機関としても安心して融資することができるのです。 このように頭金を多めに入れることによって、不動産評価額に比べて住宅ローンの残高を減らすことができれば、不動産担保ローンを借入できる可能性が高まります。 繰り上げ返済をしている人 繰り上げ返済とは、生活に余裕がある時や、臨時収入があったときにいつもより多めに返済をすることです。住宅ローンの繰り上げ返済をすることにより、金利の支払いを減らすことができたり、月々の返済負担を減らすことができたりというメリットがあります。 住宅購入直後は、実際の購入代金が不動産評価額を上回り、担保余力がなかったとしても、住宅ローンを繰り上げ返済することにより、住宅ローンの残高が不動産評価額を下回るようになれば、不動産担保ローンを借入できるようになるでしょう。 不動産価格が大きく下落した時期に不動産を購入した人 最近ではリーマンショックの後に不動産価格が大きく下落しました。このような時期に普段より安い価格で好条件の不動産を購入しておくと、景気の回復に伴い不動産価格が上昇したときに、不動産評価額が購入時に比べて高くなることもあります。不動産評価額と住宅ローンの残高の差額が担保余力となり、十分な余力があれば不動産担保ローンを借入することができるのです。また、価格が大きく跳ね上がることになれば、購入時の不動産価格を超えて借入することも可能になります。 借入時に設定した返済期間が短く、残高の減りが早い人 金利1%の35年の住宅ローンであった場合、当初残高が28%減るのは約12年程度必要でしたが、返済期間が20年に設定すれば7年程度で減ることになります。同じ金額を借りたとしても、毎月の元本返済額の違いにより、残高の減り方が異なってくるのです。このように、住宅ローンで同じ金額を借り入れたとしても、返済期間が短く、残高の減りが早ければ、不動産評価を住宅ローンの残高が早い段階で下回り、不動産担保ローンを借りられる余裕ができます。 まとめ 住宅ローンの残高が残っていても、不動産担保ローンを借入できる例を紹介してきました。住宅ローンの残高や不動産評価次第で不動産担保ローンを新たに借入できる場合もあります。資金不足でお困りなら、一度相談してみてはいかがでしょうか。 不動産担保ローンの「仮審査」とは? 不動産担保ローンを提供している金融機関のサイトには、よく「仮審査」や「事前審査」に関するページがあります。住宅ローンを利用したことがある人なら、一見、「本審査」の前の行われた審査と同じような...記事を読む 無料の仮審査を申込む ご所有の不動産を担保にいくらまで融資可能かをご回答いたします。

  • 地価上昇が続く歌舞伎町や渋谷!『地価LOOKレポート』で見る地価動向

    国土交通省は、2019年6月に『地価LOOKレポート』を発表しました。このレポートは、それほど知名度は高くありませんが、主要都市の地価動向をタイムリーに明らかにしてくれる貴重な調査となっています。そもそもどんなレポートなのか、今回の結果はどんな内容になっているのかについて、順を追って解説をしていきましょう。 不動産業界が注目する速報性を重視した地価の統計 国内の地価に関する統計としては、公示地価をはじめとして、基準地価や路線価といったものが広く知られています。地価 LOOK レポート(正式名称は「主要都市の高度利用地等の地価動向報告」)は、そうした統計と比べると一般的ではありませんが、不動産業界では地価の〝先行指標〟として非常に注目されています。 地価 LOOK レポートは、国土交通省が四半期ごとに発表している統計。実際には、「一般財団法人 日本不動産研究所」に委託して、100名以上の不動産鑑定士によって調査されているものです。公示地価や路線価との違いは、調査対象となる地域を絞っている点です。対象地域は、主要都市とその周辺に限定しており、全国 の100地区となっています。公示地価の調査地点は2万6000地点(2018年)、基準地価は2万1644地点(2017年)、路線価は約33万1000地点 (2018年)ですから、大きな差があります。 また、前述した全国100地区の内訳は、東京圏43 地区、大阪圏25 地区、名古屋圏9地区、地方圏23 地区となっていますが、その地区内において、細かく場所が特定されてはいません。例えば、東京都新宿区では、「新宿三丁目」と「歌舞伎町」の2か所が調査対象地区で、新宿三丁目であれば、「東京メトロ丸ノ内線・副都心線の新宿三丁目駅周辺。新宿通り沿いを中心に百貨店、中高層の店舗ビル等が集積する高度商業地区。」という所までしか、場所は特定されていないのです。ほぼ住所まで特定されている、公示地価や基準地価とは対照的なデータとなっています。 このように、地価 LOOK レポートは、調査対象地点が少なく、場所も住所までは特定されていないという〝欠点〟があります。それにも関わらず、不動産業界で注目されているのは、地価の動向について先行性があるからです。公示地価や基準地価、路線価は年1回しか発表されません。それに対して、地価 LOOK レポートは年4回発表されます。3か月ごとに調査されているので、地価が上昇しているのか下落しているのか、あるいは、横ばいになっているのかといった、傾向がつかみやすいのです。 したがって、地価LOOKレポートを継続して追っていると、公示地価や基準地価、路線価といった代表的な地価が、どういう動きをするのかが、ある程度予想できるようになります。調査対象地点を絞り、細かい住所までは特定できませんが、その分調査回数を増やすことで、地価の動向をいち早く明らかにする――これが地価LOOKレポートの役割といえるでしょう。 都心の一部では地価の上昇傾向が強まる そこで、改めて6月に発表されたデータを見てみます。調査時期は2019 年1 月1日~4 月1日です。まず、国土交通省の総括としては、「主要都市の地価は全体として緩やかな上昇基調が継続」といったものですが、注目されるのは、地価が横ばいとなっている地区が減少する一方、上昇率が3%以上6%未満(前期比/四半期の変動率。以下同)という、国土交通省が「比較的高い上昇」と規定している上昇率を記録した地区が増えていることです(グラフ参照)。 上昇のおもな要因として、国土交通省は次のような点を挙げています。 ・空室率の低下、賃料の上昇等堅調なオフィス市況 ・再開発事業の進展による魅力的な空間・賑わいの創出 ・訪日外国人の増加による旺盛な店舗、ホテル需要 ・利便性の高い地域等での堅調なマンション需要 上記の要因が、「景気回復、雇用・所得環境の改善、低金利環境」という国内景気の現状と相まって、オフィス、店舗、ホテル、マンションといった不動産投資全般が堅調にある、とまとめています。 東京都内の地区を個別に見てみると、43地区中、地価の上昇率が3%以上6%未満と「比較的高い上昇」となったのは、新宿区の歌舞伎町(JR山手線の新宿駅の北方に位置し、西武新宿駅東側、靖国通りの北側一帯)と渋谷区の渋谷(JR山手線の渋谷駅周辺一帯)の2地区でした。この3%以上6%未満という上昇率は、3か月ごとの四半期の変動率ですので、年率に換算するとかなり高い上昇率ということになります。 都心部は、すでに2020年の東京オリンピックに関連するさまざまな不動産投資がピークを越えたと言われ、不動産市況もいったん落ち着くのではないか、といった見方もありました。しかし、現状は、地価の底上げが続いており、一部では過熱に近い状況にあるということができるでしょう。このように、地価LOOKレポートは、タイムリーな地価の動向を教えてくれるデータとなっているのです。   (出典)国土交通省「主要都市の地価は97%の地区で上昇基調 ~令和元年第1四半期の地価LOOKレポートの結果~」(2019)よりグラフを抜粋 ノンバンクで不動産担保ローンを利用する理由とはーー不動産事業者インタビューvol.1(2) 前回は、不動産物件の仕入れにあたって、実際にどんな工夫をしているのかについて、株式会社ノアプランニングの菅野敬介さんにお話をお聞きしました。今回は、引き続き、資金調達についてお伺いしていきま...記事を読む 仮審査( 不動産事業者専用 ) ご所有の不動産を担保にいくらまで融資可能かをご回答いたします。

  • 規制緩和で戸建て住宅の評価額が上昇!?改正建築基準法のポイント

     2019年6月25日に建築基準法が改正されました。この改正建築基準法の内容は、すでに国土交通省から2018年6月に公布され、一部の規定については同年9月から施行されていました。そして、2019年6月から新たに施行される法律には、戸建て住宅に関する重要な改正が含まれています。 戸建て住宅の転用について大幅な規制緩和 そもそも建築基準法とは、国民が安全かつ快適に生活を送ることができることを目的として定められた、建物や土地に関わる規定です。建物を設計し、建築したりする際には、都市計画法や消防法といった多くの法律が関わってきますが、建築基準法の対象となるのは、建築物や建築物の敷地、設備、構造、用途など。土地に対して、どんな用途や規模の建物が建てられるのか、建物の床面積や建築面積の上限は何平米かといった、さまざまな規定を定めています。建物を着工する前に行われる建築確認や、着工後の中間検査、着工が終了したことを確認する完了検査といった検査についても、建築基準法が規定しています。 建築基準法はこれまでに何度も改正をされています。今回の改正について、その背景を国土交通省は次のように述べています。「最近の大規模火災を踏まえ、老朽化した木造建築物の建替え等による市街地の安全性の向上や、建築物の適切な維持管理による建築物の安全性の確保を円滑に進めることなどが課題となっています。また、空き家が増加傾向にある中で、住宅をそれ以外の用途に変更して活用することが求められており、建築行政においても、安全性の確保と既存建築ストックの有効活用を両立しつつ、建築規制を合理化していく必要があります。」(以下、略) 今回の戸建て住宅に関する重要な改正は、後半部分の「既存建築ストックの有効活用」という部分です。こうした現状認識の下で、具体的に次のような改正が行われました。 (1)戸建住宅等(延べ面積200㎡未満かつ3階建て以下)を他の用途とする場合に、在館者が迅速に避難できる措置を講じることを前提に、耐火建築物等とすることを不要とする(2)用途変更に伴って建築確認が必要となる規模の見直し  次に、この改正によって、具体的に何がどう変更になったのかについて、わかりやすく説明していきましょう。 戸建て住宅の転用で耐火構造への改修が不要に 従来、建物の種類が「居宅」になっている戸建て住宅を他の用途へ転用する場合、転用後の延床面積が100㎡以下であれば、建築確認手続きは不要でした。それが、今回の改正で、建築確認手続きが不要となる延床面積が200㎡以下にまで拡大されることになりました。さらに、3階建て以下で延床面積200㎡未満の戸建て住宅などを他の用途の建築物に転用する際、柱や梁といった主要や構造部を耐火構造にする改修を不要とする特例が設けられたのです。 こうした改正によって、一般の戸建住宅を、簡易宿泊施設や老人福祉施設などに転用しやすくなると考えられています。例えば、改正前の建築基準法では、木造の戸建て住宅を簡易宿泊施設に転用する場合には、宿泊室が3階にある建物は耐火建築物でなくてはいけないという規定があったため、該当しない建物の3階は宿泊施設としては使えませんでした。それが、今回の改正によって、延床面積が200㎡未満の3階建てであれば、耐火建築物にしなくてもよいことになりました。 また、建物の用途変更を伴う建築確認手続きにはさまざまな書類が必要で、それを用意するためには費用と手間がかかります。改正によって、3階建てで延床面積200㎡未満の戸建て住宅であれば、そうした建築確認手続きは不要となります。 空き家対策の切り札となるか 国内でも、2018年6月に「住宅宿泊事業法」いわゆる「民泊新法」が施行されて以降、各地に法律に則った民泊施設が数多く登場しています。但し、これまで、都心部に多い3階建ての戸建住宅は民泊施設には不向きとされていました。その理由は、耐火建築物への改修や建築確認手続きが高いハードルとなっていたからです。しかし、今回の建築基準法の改正によって、小規模の3階建ての戸建住宅が民泊施設として活用されるケースが増加すると予想されています。それに伴って、戸建て住宅の不動産としての評価にも、変化が生じると考えられます。 国土交通省が、このような規制緩和を進めるのは、建築基準法改正の背景でも述べたように、「既存建築ストックの有効活用」特に〝空き家〟問題の対策としての側面が強いと言えます。総務省の「住宅・土地統計調査」(2013年実施)によると、全国の空き家(総数819万5600戸)の内、賃貸や売却用、別荘を除いた約4割が「その他の住宅」であり、その大部分を戸建住宅が占めているそうです。さらに2033年には、全国の空き家の数は約2150万戸になるという推計もされています。将来にわたって急増する空き家を、簡易宿泊施設や老人福祉施設にスムーズに転用させることを狙っているわけです。 短期的には、2020年に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けての、宿泊施設の確保も視野にあるでしょう。いずれにしても、今回の建築基準法の改正は、戸建て住宅の利用価値を見直し大きなきっかけになると考えられます。 ノンバンクで不動産担保ローンを利用する理由とはーー不動産事業者インタビューvol.1(2) 前回は、不動産物件の仕入れにあたって、実際にどんな工夫をしているのかについて、株式会社ノアプランニングの菅野敬介さんにお話をお聞きしました。今回は、引き続き、資金調達についてお伺いしていきま...記事を読む 仮審査( 不動産事業者専用 ) ご所有の不動産を担保にいくらまで融資可能かをご回答いたします。

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