金融/不動産知恵袋

老後資金

  • リ・バース60とは?メリットとデメリットや事例をご紹介

    老後生活への準備として住み替えやリフォームを検討する場合、まとまった資金が必要になります。手元の預貯金を生活費として残しておくために、住宅ローンやリフォームローンを検討するかもしれません。しかし、融資を受ける場合には収入や年齢などの融資条件があるため、高齢の方が新たな融資を受けるのは難しいのが現状です。 そんな時に「リ・バース60」という高齢者向けの住宅ローンであれば、満60歳以上の方でも借り入れが可能です。ただし、リ・バース60は通常の住宅ローンとは仕組みが異なり、デメリットもあるので、申し込む前に特徴を理解しておくことが大切です。 今回は、リ・バース60の仕組みやメリット・デメリット、利用事例について説明します。 リ・バース60の仕組み リ・バース60とは、住宅ローンの一種で満60歳以上の方向けの商品です。通常の住宅ローンでは元金と利息を毎月返済しますが、リ・バース60の毎月の支払いは利息のみです。元金の支払いは、債務者が亡くなったときに担保不動産を売却して返済するか、現金で一括返済するかを選べます。 リ・バース60はあくまでも住宅ローンの一種であるため、資金使途は住宅の購入・建築、リフォーム、住宅ローンの借換などに限定されています。ただし、取扱金融機関によって利用可能年齢や資金使途、融資限度額は異なるため、詳細は金融機関に確認する必要があります。 リ・バース60のメリット リ・バース60には以下3つのメリットがあります。 返済が利息のみで月々の返済負担が小さい 通常の住宅ローンでは、元金と利息を毎月返済します。現役時代のように安定した労働収入があれば、問題なく返済できるでしょう。しかし、給与収入がない老後生活において、元金と利息を毎月返済するのは負担が大きいのではないでしょうか。 リ・バース60は利息のみを返済する仕組みなので、月々の返済負担が小さいのがメリットです。据え置いている元金の返済は、債務者が亡くなった際に担保不動産の売却か現金一括返済のどちらかを選択できます。 また、連帯債務で借り入れをする場合は、主債務者が亡くなった後も、連帯債務者はそのまま自宅に住み続けられます。たとえば、主債務者である夫が亡くなっても、連帯債務者の妻は利息を払い続けることで自宅に住み続けることが可能です。 ノンリコース商品を選択できる リ・バース60は「ノンリコース型」と「リコース型」の2種類があり、どちらかを選択できます。それぞれの特徴は以下の通りです。 ノンリコース型:相続人は残った債務の返済義務なし リコース型:相続人は残った債務の返済義務あり ノンリコース型を選択すれば、担保不動産の価値が下がり、不動産の売却代金が元金に満たなくなってしまった場合でも、相続人は残った債務を返済する必要がありません。ただし、ノンリコース型は、リコース型に比べて適用金利が高くなることがあるので注意が必要です。 高齢者でも借り入れができる 一般的な住宅ローンは安定収入が求められ、年齢制限も設けられているため、高齢になると借りるのは難しくなります。しかし、リ・バース60は対象年齢が「満60歳以上」となっているので、住宅ローンを借りるのが難しい高齢の方でも融資を受けられます。また、借入時の年齢に上限がなく、収入が公的年金のみでも利用可能です。 リ・バース60のデメリット リ・バース60には、以下のようなデメリットもあります。 借入限度額は担保評価額の50~60%程度 リ・バース60の借入限度額は、担保評価額の50~60%程度となっています。そのため、住宅の新規購入・建築資金を借り入れする場合、購入不動産の50%程度の頭金が必要です。ただし、今まで住んでいた住宅を担保にして融資を受けたり、売却して不動産購入資金に充てたりすることで、必ずしも頭金が50%程度必要とは限りません。 また、リフォーム資金や住宅ローンの借換のために、現在の自宅を担保としてリ・バース60を利用する場合は、住宅ローンの残債が担保評価の50%程度残ってしまっている場合には、担保不動産の評価不足により融資を受けられない可能性があります。 元金が減らない(返済が終わらない) リ・バース60は毎月の返済が利息のみであるため、返済負担は小さくなります。しかし、元金を繰上返済しない限り、返済はずっと続きます。つまり、長生きすればするほど利息の総支払額は増えていくので、返済期間が長期化すれば、利息の総支払額が膨大な金額になってしまう可能性もあります。そのため、返済シミュレーションを行い、利用するかを判断すると同時に、しっかりとした返済計画を立てることが大切です。 金利変動リスクがある リ・バース60は、利用した商品が変動金利の場合は適用金利が定期的に見直されます。適用金利が変更されると、毎月の支払額も変わります。現在は低金利が続いているので問題がないとしても、今後市場金利が上昇することがあれば、月々の返済額が想定外に増えて支払いが困難になってしまうかもしれません。リ・バース60を変動金利で利用するなら、金利が上昇したとしても一定のゆとりがあるようにしておく必要があります。 リ・バース60の利用事例 リ・バース60には以下のような利用事例があります。 老朽化した自宅のリフォーム資金 自宅の老朽化によって設備が古くなると、徐々に使い勝手が悪くなったり、設備の入替が必要になったりします。健康状態によってはバリアフリー対応も必要です。そんな時に収入が公的年金のみの場合など、たとえ預貯金はあっても、リフォームでまとまったお金を使うことに不安を感じるのではないでしょうか。リ・バース60なら手元資金を確保できるのはもちろん、毎月の返済は利息のみで済むので、毎月の返済負担が少ない上、預貯金を残しながらリフォームができます。 残債の残っている住宅ローンの借り換え 高齢になってから住宅ローンの残債がある場合、安定した労働収入がないと毎月の返済が苦しくなってきます。予定通り返済ができなければ、最悪の場合は自宅を手放すことになりかねません。しかし、残債が一定金額減っている状態であれば、リ・バース60で住宅ローンの借換を行うことができ、借換によって毎月の支払いが利息のみとなるので、返済負担を軽減できます。 新居への住み替え資金 子供が独立して一緒に住まなくなると、夫婦二人の暮らしに合った広さの家への転居を検討するのではないでしょうか。しかし、高齢になってから住宅ローンを借りるのは難しく、とはいえ、今後の生活のために預貯金も一部残しておきたいところです。リ・バース60なら、一定の頭金は必要ですが、高齢の夫婦でも住み替え資金を借りることができ、毎月の返済負担も小さく済みます。 まとめ リ・バース60は、満60歳以上の方でも借り入れができ、毎月の支払額が利息のみで済むのがメリットです。ただし、融資限度額は担保評価額の50~60%程度なので、ある程度の頭金を用意する必要はあります。この記事で紹介したメリット・デメリットを比較して、リ・バース60を利用するかどうか検討してみてください。 参考) 【リ・バース60】:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

    2020.09.16老後資金
  • リバースモーゲージのデメリットは?老後資金づくりの方法を紹介

    リバースモーゲージとは、自宅を担保に融資を受けられる高齢者向けのローン商品です。高齢化によって老後の期間が長くなっていることから、老後資金を作る方法のひとつとして注目されています。リバースモーゲージは同じ家に住み続けながら老後資金を準備できますが、デメリットもあるため、仕組みを理解したうえで利用することが大切です。今回はリバースモーゲージの特徴とメリット・デメリット、リバースモーゲージ以外の老後資金を作る方法について解説します。 リバースモーゲージとは リバースモーゲージは、自宅を担保に老後資金の融資を受けますが、毎月の支払いは利子のみで、債務者の死亡後に自宅を売却して元本を返済する仕組みです。自宅に住み続けながら資金調達できるので、老後資金対策として検討する方が増えています。リバースモーゲージを利用するためには、年齢や年収、家族の同居、資金使途などに一定の制限があります。債務者に配偶者が居り、債務者が先に亡くなってしまった場合でも、自宅をすぐに売却しなければならないわけではなく、配偶者は契約を引き継ぐことで、債務者が死亡した後も引き続き自宅に住むことができます。 リバースモーゲージのメリット リバースモーゲージのメリットは以下2つです。 自宅に住み続けながら資金を調達できる 自宅を活用して資金調達する場合、まずは売却を検討するのではないでしょうか。自宅を売却すればまとまった資金が手に入るかもしれませんが、売却後は別の住居を確保しなくてはなりません。しかし、高齢で賃貸住宅の契約が難しいことや、慣れ親しんだ自宅に住み続けたいなどの理由から、引っ越しを避けたい方は多いでしょう。リバースモーゲージは自宅を担保に融資を受けられるので、自宅に住み続けながら老後資金を準備できます。 毎月の支払いが利子のみで返済負担が少ない リバースモーゲージは、債務者の死亡後に自宅を売却して元金を返済する仕組みになっています。元金の返済は死亡時まで猶予され、毎月の支払いは利子だけで済むので、返済負担が少ないのがメリットです。リバースモーゲージを利用すれば、月々の収入がそれほど多くない方でも家計のやりくりが楽になります。 リバースモーゲージのデメリット リバースモーゲージには先ほど紹介したメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。 融資条件が厳しい リバースモーゲージは、融資条件が厳しいのがデメリットのひとつです。資金使途が限定されていることがほとんどですし、対象不動産については対象地域が狭く、首都圏を中心とする大都市の物件に限定されることが多くなっています。また、債務者の死亡後に自宅を売却して元金を返済するという仕組みのため、推定相続人の同意が必要です。リバースモーゲージを検討する場合は、融資条件を満たすかどうかを確認すると同時に、推定相続人の同意が取れるか確認しましょう。 元金が減らない メリットのところで記載しましたが、リバースモーゲージでは返済が利子だけで済むので、毎月の返済を抑えることが出来ます。しかし、これは裏を返せば借入の増加や、返済期間が長期化するほど返済負担が多くなっていきます。また、返済が難しくなっても限度額の範囲であれば追加融資を受けられますが、借入のたびに元金は膨らむこととなるので注意が必要です。 不動産評価の下落リスク リバースモーゲージの融資金額は、担保評価額の半分程度までが一般的です。担保評価額は毎年見直されるため、急な地価下落などで担保評価額が下がる可能性もあります。この担保評価額の見直しによっては、既に借入をしている元金が融資限度額を超えてしまい、返済を求められることもあるので注意が必要です。 金利変動リスク リバースモーゲージは変動金利のため、金利変動リスクがあります。借入中に適用金利が上昇すると、毎月の利子支払額が増えてしまうかもしれません。そのため、リバースモーゲージを利用する場合は、金利上昇に備えて余裕を持った資金計画を立てておくことが大切です。 リバースモーゲージ以外に老後資金を作る方法 リバースモーゲージは上記のようなメリットやデメリットがあるので、条件によっては、自宅に住み続けながら老後資金を作るほかの方法として「不動産担保ローン」と「リースバック」の方が適している可能性があります。 不動産担保ローン 不動産担保ローンとは、土地や建物、マンションなどの不動産を担保に融資を受けるローンです。不動産を担保とする点では、リバースモーゲージと仕組みは同じです。 不動産担保ローンはリバースモーゲージとは異なり、返済方式が元利均等返済となっており、不動産売却による完済ではなく、返済による完済を前提にしています。そのため、相続で子供に不動産を残したい場合など、将来的に不動産売却をするつもりがないケースでは、リバースモーゲージよりも不動産担保ローンの方が適しているといえるでしょう。 一方で、不動産担保ローンでは、ローン完済時の年齢制限がありますので、利用を検討する場合には、金融機関ごとの融資条件を確認しましょう。 リースバック リースバックとは、自宅をリースバック運営会社に売却後、その会社と賃貸借契約を締結することで自宅に住み続けられるサービスです。リバースモーゲージとリースバックはよく比較されますが、その仕組みは大きく異なります。リバースモーゲージが自宅を担保に融資を受けるのに対し、リースバックは自宅の売却によって資金調達したうえで賃貸として住み続けます。 リースバックの売却価額は市場価額より低くなりますが、「年齢制限や年収基準なし」「資金使途は原則自由」など、融資条件の面でリバースモーゲージのデメリットを解消できます。ただし、売却後も自宅にずっと住み続けられるかどうかは、賃貸借契約がポイントとなります。賃貸契約期間が定められている「定期借家契約」の場合、再契約できずに引っ越しが必要になる可能性があるので契約内容には注意が必要です。 まとめ ここまで紹介したように、自宅を活用して老後資金を作るには、リバースモーゲージの他に不動産担保ローン、リースバックといった方法があります。ご自身の状況によって最善の選択肢は変わってくるので、それぞれの仕組みやメリット・デメリットを理解したうえで計画的に資金調達をしましょう。 そもそも「不動産担保ローン」とは? 文字通り、不動産担保ローンとは、不動産を担保にしてお金を借りることができるローンのことです。一般的に、不動産は土地や建物、マンションなどを指しますが、お金を融資する金融機関によっては、別荘な...記事を読む リースバックとは?メリット・デメリット、代表的な事例を紹介 リースバックとは、不動産売買と賃貸借契約が一体となった契約のことです。自宅をリースバック運営会社に売却し、その会社と賃貸借契約を締結することで、売却後も同じ家に住み続けることができます。高齢...記事を読む

    2020.08.26老後資金
  • 老後資金はいくら必要?老後生活の“最後の砦”となるマイホーム

    人生100年時代、長くなる老後期に備えて、老後資金はいくら用意しておけばいいのでしょうか。実際に高齢者はどのように老後資金を捻出しているのかについてもデータを見てみましょう。また、マイホームが老後生活の最後の砦になるかもしれないことも知っておきましょう。 老後は長くなっている 何歳から「老後」と呼ぶのかによっても異なりますが、平均寿命や平均余命は年々伸びています。平均余命とは「あと何年生きられるか」の平均年数で、生まれたばかりの0歳の子の平均余命が平均寿命です。 平成30年「簡易生命表」によると、平均寿命は男性81.25歳、女性87.32歳と前年よりもやや高くなっています。平均余命も、65歳で男性19.70年、女性24.50年、80歳で男性9.06年、女性11.91年で、やはり前年を上回っています。 また、95歳まで生きる確率は、男性で10人に1人弱(9.6%)、女性で4人に1人強(26.0%)です。毎年じわじわと長寿化が進んでいることから、いわゆる「人生100年時代」も意識しておく必要があります。 参考)厚生労働省 「平成30年簡易生命表の概況」 「老後が不安」というデータも 生命保険文化センター「生活保障に関する調査(令和元年度)」によると、8割超(84.4%)の人が自分の老後に「不安感あり」と答えています。しかも、「非常に不安を感じる」という人が2割弱(19.0%)もいます。 不安を感じる理由としては、次のようなものが上位を占めます(複数回答)。 「公的年金だけでは不十分」82.8% 「日常生活に支障が出る」57.4% 「退職金や企業年金だけでは不十分」38.8% 「自助努力による準備が不足する」38.5% 「仕事が確保できない」31.6% また、社会的にも、団塊世代が後期高齢者(75歳以上)になる2025年には、4人に1人が75歳以上となる見込みです。少子化も進み、高齢者を支える現役世代とのバランスが崩れつつあります。2012年は65歳以上1人を2.4人で支える「騎馬戦型」だったものが、2050年には1.2人で支える「肩車型」になります。 このひずみは社会保障を直撃します。公的年金の削減や、医療・介護の保険料アップ、サービスを受けるときの負担増といった形で、すでにじわじわと現れ始めています。 参考)生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」【PDF】 老後資金はいくら必要? 老後資金は仕事を辞めてからの生活を支えるための資金です。目安額としては、一般的に「夫婦で3,000万円」「おひとり様は2,400万円」などと言われますが、必要資金は個々に異なります。 老後資金は、公的年金で不足する生活費の累計分とライフイベント費を足し合わせて試算します。「老後」の期間も人によって異なります。 月5万円程度の不足を30年分見込むのであれば、それだけで1800万円となり、さらに住宅の修繕費や建て替え費、マイカー費用、レジャー費、医療費・介護費、慶弔費をはじめ、日常の生活費以外にまとまった資金が必要な分を想定してプラスします。 公的年金の範囲で暮らすことができれば、ライフイベント費を見込む程度で済みます。 ちなみに、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019)」によると、「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」は、2人以上世帯で1,974万円、単身世帯で1,909万円でした。ほぼ2,000万円です。 老後資金を大きく左右するのは介護費でしょう。平均額は496万円(一時費用69.2万円、月平均7.8万円、平均54.5カ月。生命保険文化センターのデータ)ですが、ケア付き有料老人ホーム等への入居を考えている場合はさらに費用がかかります。 あなた自身でどのような老後の暮らしを送るかをイメージして、自分自身の老後資金の目標額を設定しましょう。 参考)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019)」 高齢期はどう生活費を捻出している? では、老後における生活資金源はどうなっているかも見ておきましょう。 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019)」によると、60代では、多い順に「公的年金」、「就業」、「企業年金、個人年金、保険金」、「金融資産の取り崩し」となっています。2人以上世帯では半数弱、単身世帯では3人に1人強の人が働いています。 70歳以上は2人以上世帯しかデータがないのですが、60代と少し違い、「公的年金」、「金融資産の取り崩し」、「企業年金、個人年金、保険金」、「就業」と続きます。70歳以上でも5人に1人は働いています。 表 老後における生活資金源(複数回答) 年代 60代 70歳以上 世帯 2人以上 単身 2人以上 公的年金 86.8% 78.1% 89.9% 就業 45.8% 36.0% 20.1% 企業年金、個人年金、保険金 37.1% 32.0% 26.1% 金融資産の取り崩し 30.2% 27.5% 26.9% 利子配当所得 2.6% 10.0% 4.2% 不動産収入 7.6% 4.8% 8.4% 子供などからの援助 4.3% 1.7% 5.5% 公的援助 3.6% 10.2% 4.3% 出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019)」より作成  ※70歳以上は単身世帯のデータなし 老後資金の“最後の砦”が不動産活用   前述の老後資金の目標額には、実は不動産の資産価値は含まれていません。持ち家の人は金融資産だけでなく、「不動産」という資産もあるわけです。そして、この不動産が老後資金の“最後の砦”になる可能性も秘めています。 老後資金、特に介護資金などで不動産を活用する方法には次のようなものがあります。不動産の立地や評価額によって、利用できない場合もあります。 リバースモーゲージを利用する 「リバースモーゲージ」とは、自宅に住み続けながら、自宅を担保に毎月の生活費を借りる仕組みです。一時金や、枠内で自由に借りるタイプもあります。首都圏に限定されていることが多く、一定評価額以上の戸建てが中心。また、条件として相続人全員の同意や連帯保証人を求められることもあります。 リースバックを利用する 「リースバック」とは、自宅をリースバック会社に売却し、売却代金を受け取る一方で、買主にリース料を支払って自宅に住み続ける仕組みです。売却代金は一時金で受け取れます。物件は主要都市に限られ、最低価額が設けられていることもあります。引っ越しをせずに住み続けられる点が大きな特徴。リースバック会社によって条件などが異なります。 不動産担保ローンで借りる 不動産担保ローンとは、不動産を担保にお金を借りることです。戸建て、マンションとも対象ですが、主要都市に限る金融機関が多いようです。金融機関によっては本人名義の物件だけでなく、配偶者や親名義でも担保にできるところもあります。比較的低金利で借りられます。 自宅を売却する 自宅を売却することで有料老人ホームの入居金に充てる、老後資金の不足分を補うなど、売却代金を活用できます。売却後の住まいがない場合は、住まいをどうするかという問題が残ります。 賃貸に出す 自宅を賃貸に出すことで、収入を得ることもできます。リフォーム費用などをかけても、空室リスクがある点に注意。また、こちらも売却する場合と同様に、住まいをどうするかという問題が残ります。 老後への備えとして、わが家の住まいを点検し、将来、どのような活用の選択肢が使えるのか、あるいは使えないのかなども知っておくといいでしょう。それも老後資金準備の一環と言えます。 そもそも「不動産担保ローン」とは? 文字通り、不動産担保ローンとは、不動産を担保にしてお金を借りることができるローンのことです。一般的に、不動産は土地や建物、マンションなどを指しますが、お金を融資する金融機関によっては、別荘な...記事を読む 50代で住宅ローンを払い終えたけどお金がない!そんな時の持ち家活用術とは? 50代になると、子どもの教育費もピークを迎えます。また、親も70代を超え、入院したり、介護が必要になったりすることも。あるいは、不動産投資や事業を始める資金が必要になるケースもあるかもしれま...記事を読む 執筆者紹介 豊田 眞弓( Mayumi Toyoda ) マネー誌ライターを経て、94年より独立系ファイナンシャルプランナー。 個人相談、講演・研修講師、コラム寄稿などを行う。座右の銘は「笑う門には福もお金もやってくる」。趣味は講談、投資。 <主な著書> 「夫が亡くなったときに読む本」(日本実業出版社)、「親の入院・介護が必要になるときいちばん最初に読む本」(アニモ出版)、ほか著書多数。

    2020.05.01老後資金
  • リースバックで、もしもに備える!急な医療・介護費用の資金調達法!

    親の医療費や介護費用が、ご自身の家族の教育費などと重なって、ダブルパンチになる世代が増えています。高齢の親の入院など急な連絡をもらっても慌てずに対処できるよう、お金の調達の選択肢を増やしておくことはとても重要でしょう。 今回は、急な入院や介護費用を心配するアラフィフ世代からみた、親の医療費や介護費用、その長期化を視野にいれた資金調達の手段についてご紹介します。 [ご相談者 Kさん] 51歳 男性。妻と子供3人。子は大学2年生、高校3年生、高校1年生 父は既に他界していて、82歳の母が地方の実家で一人暮らし。 母が転んで骨折し、入院。どうやら介護も必要な様子。 自分はこれから教育費がピークを控えているので、母の医療費や介護の費用などは、母の財産で捻出できたらと思っている。 (1)母入院の急な連絡、医療費や介護費用含めたお金が心配 Kさん:先日、母が入院したと連絡があり、ビックリしました。転んで骨折したらしいのですが、歳も歳なので、介護が必要になりそうで、お金もどうなるかとても不安です。 FP吹田:それはお母様も、付き添う人も大変ですね。入院期間はどのくらいかかりそうなのですか? Kさん:3~4カ月はかかるらしいです。まず医療費が気になりますね。自分も姉も、ちょうど子供の大学などお金がかかるピークなんですよ。 FP吹田:皆さんお子さんの教育費とダブルで気がかりなのですね。お母様の医療費は、後期高齢者医療制度で、健康保険の適用範囲内なら高額療養費制度を利用することで1カ月一定額までの負担になるようになっています。お母様が年金収入のみとして、課税所得145万円未満の一般世帯なら、入院と外来で1カ月に57,600円が上限と言われています。 Kさん:1か月に約6万円ですか。介護の費用がかかり始めたら、更にですよね。 FP吹田:はい、医療と介護と両方お金がかかることに対しては、高額介護合算療養費という制度で上限が設定されています。詳細は自治体に確認していただくことになりますが、東京都の場合、後期高齢者医療制度+介護保険制度を合わせて、所得が一般世帯なら自己負担も年額56万円までとなっています。 (参考:http://www.tokyo-ikiiki.net/easynavi/kyufu/1000526.html) Kさん:なるほど。医療と介護を合わせた上限ですね。母の住む市町村に問い合わせてみます。ただ、実際には、移動や付き添う交通費もかかるし、母のことがいつまで続くのか、先が見えないんですよね。公的な貸付制度ってなかったでしょうか? FP吹田:はい、先ほどの高額療養費の範囲内で貸付を受けられる高額医療費貸付というのものもあるのですが、これは「貸付」といっても、実際は、借りるお金が高額療養費の申請後に還付されるだけで、戻ってくる分の先払いにすぎません。自己負担上限までの負担は実際、変わらないのですよ。お母様ご自身の預貯金などは、おありなのでしょうか? Kさん:それが、不動産はあっても、年金が少なくて、預貯金はあまりないのです。母のリハビリとかが長びいても安心できるような資金調達とか何かないでしょうか? (2)自宅を相続後、売却するつもりならリースバックを考えて FP吹田:そうでしたか。不動産はおありなのですね。 Kさん:はい、父からの相続で不動産はみな母が引き継いだのです。地方なので、自分も姉も、その土地があっても今の子育て環境では活かせないと話しまして。 FP吹田:お子さんの受験などを考えると、実家に戻ることもないということですね。 Kさん:はい、おそらく、自分も姉も、実家に戻ることはなく、いずれ母が亡くなったら、売却を考えることになるかと思います。 FP吹田:なるほど、亡くなられた後に売却されることをお考えでしたら、ご自宅などの不動産のリースバックという方法を検討されてはいかがでしょうか? Kさん:リースバックですか? FP吹田:はい。不動産業者に不動産を売却するけれども、そのまま借りるという仕組みで、ご自宅などお母様の住む環境は全く変えずに、不動産を活用して資金を捻出できる方法の一つです。 Kさん:なるほど。名義は変わるけれども、実態は変わらないから、母に負担はかからないのですね。いずれ売却する不動産なら、時期が早まるだけだから、問題なさそうですね。 FP吹田:はい。所有権を手放すので、中には淋しく感じる方もいらっしゃいますが、相続後に売却すると思っていらっしゃるなら、逆に、今後の固定資産税などの納税義務や地震や災害での修復などの重荷から早めに解放されるとも言えます。念のため、メリット・デメリットを以下の表にまとめてみました。 (3)リースバックのメリット・デメリットとは 【表】リースバックや高額医療費貸付のメリット・デメリット リースバック 高額医療費貸付(国保) 仕組み 不動産の売却と賃貸の組み合わせ 高額療養費支給見込み額の9割相当額の貸付 メリット ・買主を探す必要がなく、現金化までの期間が比較的に短い ・引越す必要がなく、環境が変わらない ・資金使途が自由 ・高額療養費制度の申請後に清算され、長期の借金ではない ・無利子 ・保証人不要 デメリット ・売却価格が周辺相場よりも安くなりがち ・毎月のリース料(家賃)が発生する ・資金使途が医療費のみ ・貸付限度額がある Kさん:なるほど。資金使途が自由なら、医療費や介護費用と、万一の葬儀関係費用も含めて賄えたら、一気に不安が消えるような気がします。 FP吹田:そうですね。特に介護費用については、介護保険適用外の出費もありうるので、予算が大きく変わる可能性があります。その意味で、自由に使えるお金があるというのは安心感につながるでしょう。リースバックは、通常の不動産売却に比べると、買主とのやりとりなどの時間がかからなくて迅速な一方、売却価格が低めになりがちなど一長一短ですが…。 Kさん:それはやむを得ないですね。こちらも急いで資金を確保したいので。 FP吹田:それをご理解の上なら、問題ないでしょう。仮に亡くなられてからでは、お母様の資産を動かすのは、遺産分割協議を終えてからでないとできません。ですから、意思決定できるお元気なうちにお母様にも相談をされたほうが良さそうですね。 Kさん:幸い、母はまだ認知症の症状は出ていませんし、お金のことは心配しているはずなので、姉とともに相談してみます。特に、子供の教育費にしわ寄せがいかないように対策がとれるのなら、前向きに検討できると思います。 FP吹田:お母様やお姉様、皆さんにとって、一番不安や負担がない方法として、ご相談してみてくださいね。 まとめ 医療・介護費用を捻出したい場合の選択肢 国保の高額医療費貸付 無利子だが、高額療養費支給見込み額の9割相当以内で、還付される分の先払いにすぎない。高額療養費制度の自己負担額そのものは払うことには変わらない。 リースバックの可能性は? 不動産業者に売却するので、比較的短期間で資金を捻出できる。 資金使途も制限がないので、介護費用などの予算変動にも対応できる。 所有権は手放すが、実質的な環境は変わらないので、家族で協力しやすい。 不動産担保ローンとリースバックの違いとは リースバックは、自宅などの不動産を活用した資金調達方法のひとつです。不動産担保ローンとリースバックは、不動産を活用して資金調達するところは同じですが、特徴や仕組みには違いがあります。両者の違...記事を読む リースバックの仮査定を申込む ご自宅をリースバックすることでいくら資金調達可能かをご回答いたします。 執筆者紹介 吹田 朝子( Tomoko Suita ) 人とお金の理想的な関係を追求するお金のメンタリスト®・1級ファイナンシャルプランニング技能士・宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー・キャリアコンサルタント (社)円流塾代表理事、ぜにわらい協会会長、STコンサルティング(有)代表取締役社長 一橋大学卒業後、金融機関の主計部を経て1994年より独立。中小企業経営者から個人まで相談実績は3,300件以上。自己実現のためのお金の使い方や増やし方のサポートに力を入れている。 <主な著書> 「お金の流れをきれいにすれば100年人生は楽しめる!」スタンダーズ社・「小学生でもわかる!お金にまつわるそもそも事典」C&R研究所・「お金オンチの私が株式投資を楽しめるようになった理由」C&R研究所 など

  • 50代で住宅ローンを払い終えたけどお金がない!そんな時の持ち家活用術とは?

    50代になると、子どもの教育費もピークを迎えます。また、親も70代を超え、入院したり、介護が必要になったりすることも。あるいは、不動産投資や事業を始める資金が必要になるケースもあるかもしれません。何らかの理由でまとまった資金が必要になったとき、持ち家があれば資金を工面できる場合があります。どのような活用法が可能か、考えてみましょう。 仲介会社を利用して売却する 持ち家がある世帯で、資金を作り出す方法としてまず考えられるのは、持ち家を売却して現金化する方法でしょう。ご主人に先立たれ、広すぎる家を売却してUR賃貸住宅など入り、売却資金はいずれ介護が必要になったときの資金として温存する、といった方もいました。 住宅の売却で動きが出やすいのは、通常だと、転勤などの節目となる春(1~3月頃)、秋(9~11月頃)ではないでしょうか。買い手が見つかって売買が終了するまでは、通常だと2カ月~6カ月程度かかりますが、売り出すタイミングによっては時間がかかることも知っておきましょう。実勢価格(時価)が5,000万円程度の物件の場合、5,000万円程度の資金を取り出すことができます。ニーズさえあれば、物件の場所は問われません。 実際に住宅を売却する際には、売却を依頼した不動産会社が物件情報を「レインズ(不動産情報ネットワーク)」と呼ばれる専用サイトに登録します。そのため、依頼する不動産会社の規模による優劣は特にないといわれます。査定を依頼して、高額査定を出してきても、それで売れるとは限りません。最後は担当者の人柄や経験、仕事ぶりで満足度が変わるように思います。 売却時には、次のようなコストがかかります。 仲介手数料:不動産売却価格の3%+6万円+消費税 印紙税:不動産売買契約書に収入印紙を貼り、割印。1,000万円超5,000万円以下で1万円など。 登記費用:住宅ローンが残っていて「抵当権抹消登記」を行う場合は登記費用がかかります(登録免許税と司法書士の報酬) ハウスクリーニング費:広さや依頼する人数により5万~15万円程度。自分で行えば無料。 引越費用:業者や荷物の量、移動距離、サービス内容で異なります。数万円~数十万円まであります。 なお、売却後は家がなくなりますが50代であれば新たに住宅ローンを借りて今後の生活に合わせた家を購入する、賃貸住宅を借りるなどの選択を取ることが可能となりますので、売却する際には併せて考えておく必要があります。 <持ち家を売却(仲介)>のポイント 仲介で個人に売却して現金化 物件の場所は問わない 入手できる金額は5,000万円程度(時価5,000万円の物件の場合) 売却のためのコストがかかるほか、住み替える住宅も必要 納得できる価格で売却しようと考える場合、時間がかかる 不動産会社へ売却する 持ち家を売却して現金化する際、仲介で個人間の売買を行うには時間がかかりすぎる場合には、不動産会社に買い取りを依頼する方法もあります。仲介で売却する場合と異なり、時期などに関係なく、しかもスピーディに売却することができます。ニーズさえあれば、物件の場所は問われません。 ただし、不動産会社が買い取る際には、市場価格の6~8割程度になります。時価5,000万円の物件の場合、3,500万円前後の売却額となる可能性が高いでしょう。不動産会社は、買い取った物件をリフォームやリノベーションをして付加価値をつけて再販して利益を得ているためです。 一方で、相手が不動産会社のため、売却時にかかるコストのうち、仲介ではないため仲介手数料がかからず、不動産取得税や登録免許税は不動産会社の負担になり、登記費用も不動産会社の負担になります。また、リフォームなどを行うことから、ハウスクリーニングもせずに売却できるといったメリットもあります。 仲介で売却する際と同じく、売却後は家がなくなりますので新たな家を購入する、賃貸住宅を借りるなど考えておく必要があります。 <持ち家を売却(不動産会社)>のポイント 不動産会社の買い取りで現金化 物件の場所は問わない 入手できる金額は3,500万円程度(時価5,000万円の物件の場合) 売却のためのコストがかかるほか、住み替える住宅も必要 スピーディな売却が可能 賃貸に出し、毎月一定の収入を得る 自宅を賃貸に出すことで、収入を得ることもできます。全国どこでも可能ではありますが、立地や不動産のタイプなどが、賃貸ニーズに合っていることが大前提です。 入手できる資金は、表面利回り4~5%と仮定した場合、年200万円~250万円。仮に同条件で20年借り手がついたとすると、4,000万円~5,000万円になり、しかもその時点の住宅の評価額分の価値が残ります。 自宅を賃貸に出すには、まずは自分たちが住む場所を確保して引越さなくてはなりません。また、貸出しができるようにリフォームをしたり、ハウスクリーニングを行ったりする必要があり、実際に家賃収入が発生するまでには、最低でも1カ月~3カ月以上(賃借人が見つからないと長期化する場合も)はかかります。そのため、ある程度の資金的ゆとりや時間的ゆとりが必要です。 <賃貸に出す>場合のポイント 自宅を賃貸に出すことで資金を作る 場所は限定されないものの、賃貸ニーズがあることが大前提 入手できる資金は表面利回り4~5%と仮定した場合、年200万円~250万円 賃貸に出すためのコストがかかるほか、住み替える住宅も必要 家賃収入が発生するまでには、最低でも1カ月~3カ月以上かかる(賃借人が見つからないと長期化する場合も) 不動産担保ローンでまとまったお金を借りる 不動産担保ローンとは、不動産を担保にして借りるローンのことです。実際には、担保となる不動産に抵当権を設定して借り入れをします。土地や一戸建て、マンション等が対象ですが、物件の立地は流動性の高い主要都市に限られる金融機関が多いようです。。 通常は本人名義の不動産が対象ですが、金融機関によっては配偶者や親名義の不動産でも担保にできるところもあります。使途が限定されないフリーローンですが、事業資金としては使えないことが多いようです。 不動産担保ローンの特徴としては、次のような点が挙げられます。 無担保のカードローンに比べ低金利で利用できる 借入限度額が大きい(時価5,000万円の場合、約3,500万円の借入が可能) 最長35年など長期で借りることもできる 一方で、次のような点に注意が必要なことも押さえておきましょう。 不動産の評価や審査に時間がかかり、融資実行まで1週間~1カ月程度かかる 不動産を担保とするため、事務手数料や不動産鑑定費用、印紙代、抵当権・根抵当権の登記費用などがかかる 返済不能になると担保不動産が処分される 完済時の年齢が70歳までなどと上限を設けている金融機関もある <不動産担保ローン>のポイント 所有する不動産を担保にお金を借りる 物件の場所は主要都市に限られる 入手できる金額は3,500万円程度(時価5,000万円の物件の場合) 融資実行まで1週間~1カ月程度かかる 完済時の年齢が70歳までなどと上限を設けている金融機関もある リースバックで持ち家を売却し、賃貸する 「リースバック」とは、自宅をリースバック専門の不動産会社へ売却し、売却代金を受け取る一方で、買主にリース料(家賃)を支払って元の自宅に住み続ける仕組みです。売却代金は一時金で受け取ることができ、使途に制限はありません。物件の立地は流動性の高い主要都市に限られ、リースバック会社によっては、最低物件価額が設定されている場合もあります。借地は対象外の不動産会社もありますので注意が必要です。 売却代金を受取るのは、2週間~1カ月程度と早めです。しかも、引越さずにこれまでの住まいに住み続けられる点は、突発的な事態に見舞われている状況下では大きなメリットと言えそうです。ただし、リースバックでは自宅を売却するため、所有権はなくなります。 売却価額は相場よりも低めで、時価5,000万円の物件の場合で最高3,500万円程度です。物件は買い戻すこともできますが、その際は通常、売却価額よりも高めになります。また、毎月の家賃(リース料)には、固定資産税や火災保険・地震保険料、マンションなら管理費・修繕積立金も含まれ、やや高めの水準になる場合も。 対象となる人の年齢条件が「50歳以上」などと設定されていたり、全く設定がなかったりと、リースバック会社によって細部が異なりますので、確認して利用しましょう。職業や年収などの条件は厳しくなく、年金収入のみの人でも利用できます。 <リースバック>のポイント 自宅をリースバック会社へ売却し、売却代金を受け取る一方で、買主にリース料(家賃)を支払って元の自宅に住み続ける仕組み 物件の場所は主要都市に限られる 入手できる金額は最高3,500万円程度(時価5,000万円の物件の場合) 売却代金を受取るのは2週間~1カ月程度かかる リバースモーゲージでお金を借りる 自宅に住み続けながら、自宅を担保にして一時金や月々の生活費を借りる仕組みが「リバースモーゲージ」です。一部の金融機関で扱っています。利用できる年齢は55~65歳以上などと高めです。何かの事情で資金不足になった人のほか、住宅ローン残債の返済から解放されたい人、夫婦の一方が入院したときに入院費用や生活費の不足分などを補うといったときにも利用できます。 借り入れには、毎月(または毎年)一定額の融資を受ける「年金型」、一時金としてまとまった金額を一括で借りる「一括融資型」、必要なタイミングで借りる「枠内自由引出型」があり、金融機関によって異なります。 リバースモーゲージは、金融機関によって、エリアや不動産の種類、最低評価額が決められていることがあります。エリアは首都圏中心と限定されていることが多く、不動産の種類も一定評価額以上の戸建てが中心であることが多くなっています。他にも、相続人全員の同意がないと利用できないなど、借入要件が厳しめです。 なお、リバースモーゲージを利用するには、1週間~1カ月程度かかります。時価5,000万円の不動産だった場合で、最高3,000万円程度までの借入ができます。実際には、「年100万円」「毎月8万円」などといった借り方もあります。利息だけを毎月返済するのか、借入期間は全く返済せずに満期や亡くなったときに住宅を売却して返済するのかなど、契約で異なります。 また、相続人全員の同意が必要であったり、連帯保証人を求められたりすることもあります。「55歳以上」など年齢制限があり、それより低いと利用できません。 あらかじめ設定した契約期間が満了したり、利用者が亡くなったりしたときに、自宅を売却して返済します。返済後に残金があれば遺族に支払われますが、逆に、売却しても残債が残る場合は遺族に請求がいく場合があります(リコースタイプ)。最近は、残債があっても請求されないノンリコースタイプも増えています。 <リバースモーゲージ>のポイント 自宅に住み続けながら、自宅を担保に一時金や月々の生活費を借りる仕組み 物件の場所は首都圏等に限られる 入手できる金額は合計で最高3,000万円程度(時価5,000万円の物件の場合) リバースモーゲージで資金を入手するには1週間~1カ月程度かかる 利息だけを毎月返済するタイプもある 設定した満期や亡くなったときに住宅を売却して返済する まとめ 以上、自宅を活用して資金を生み出す方法と目安額、それぞれの概要などを見てきましたが、それを整理したのが下表です。 どの方法が自分に合っているのかは、どれくらいの資金が必要で、どれくらい急いでいるのかなどによっても異なります。また、物件の状況(築年数、所在地、戸建てなのかマンションなのか)によって、一部の方法に利用が限られる場合もあります。 さらに、借り入れの場合は、実際に適用される金利も1つの判断材料となるかもしれませんし、自身の収入状況によっては利用できない場合もあります。 まずは各サービスを提供する会社に問い合わせをした上で、希望する方法が選択肢として選べるのか、手にできる資金の金額はいくらなのか、下記のような比較表を作成し、どの方法がご自身の状況に最適なのかを見極めることをお勧めいたします。 表 自宅を活用して資金を生み出す方法 不動産担保ローンとリースバックの違いとは リースバックは、自宅などの不動産を活用した資金調達方法のひとつです。不動産担保ローンとリースバックは、不動産を活用して資金調達するところは同じですが、特徴や仕組みには違いがあります。両者の違...記事を読む 不動産担保ローンとリバースモーゲージ、違いを知って賢く使い分けよう! 「現預金はあまり十分にはないけれど、実家など不動産はある」だから、それを活かしてお金を捻出したい!と思う方も多いのではないでしょうか? 例えば、親の介護施設などの費用を捻出する際など、ご実家...記事を読む

  • 団塊の世代111人に聞いた住宅事情。50代で住宅ローンを払い終えた人は6割超!それでも老後資金は6割超が不十分⁉

    団塊の世代に対して調査を実施 団塊の世代に聞いた住宅事情と老後資金~団塊の世代に対してアンケート調査を実施~ 団塊の世代とは、1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)に生まれた世代で、この時代は第一次ベビーブームが起きた時期であり、日本経済においては、第二次世界大戦後の高度経済成長、バブル景気を経験している世代でもあります。 年齢で言うと、70~72歳(2019年12月現在)にあたる方々になりますが、彼らが活躍した時代と現代では、産業や技術の進歩だけではなく、価値観も大きな違いがあります。 そこで、今回は、持ち家に住む団塊の世代の方々の住宅事情や老後に関してのアンケート調査を実施しました。 以下、アンケート結果は、「団塊の世代の住宅事情」と「団塊の世代の老後の資金」の2つのテーマに分けて紹介します。 【回答者】持ち家に住む団塊の世代(70~72歳、2019年12月24日時点) 111名 【回答期間】2019年12月24日~2019年12月25日 ※すべての回答ではなく回答が有効なものとなります。 【回答者の居住地】 2つのテーマのアンケート結果を紹介する前に、団塊の世代の方が、何歳まで生きていたいかを聞いてみました。 設問:人生100年時代と言われていますが、あなた自身は何歳まで生きたいと思いますか? 「85歳まで」が一番多く22.4%、次いで「80歳まで」が20.6%、「90歳まで」が17.8%、という結果になりました。 「あまり生きたいと思わない」「75歳まで」を合わせると13.1%、一方で「100歳まで」「それ以上」を合わせると17.8%となっています。このことから、比較的長生きしたいと思っている方は多いと言えるのではないでしょうか。 それでは、最初のテーマである「団塊の世代の住宅事情」について紹介します。 団塊の世代の住宅事情 設問:あなたの住んでいる物件の種類を教えてください。 「戸建て」が73.8%、次いで「大規模マンション(200戸以上)」が10.3%、「中規模マンション(50~200戸未満)」が8.4%、「小規模マンション(50戸未満)」が6.5%となりました。 タワーマンション(高さ150m以上のもの)に関しては、1970年代頃(団塊の世代が20代半ば~後半)から建設が始まったこともあり、今回のアンケート調査では、タワーマンションを購入された方はいませんでした。 設問:あなたが今住んでいる物件はいつ購入しましたか? 「30代」が25.2%、次いで「40代」が23.4%、「50代」が16.8%という結果になりました。 設問:あなたが今住んでいる物件のローンはいつ払い終えましたか? 「50代」が29.9%、次いで「60代」が24.3%、「現金で購入した」が21.5%となりました。 50代までに住宅ローンを払い終えた方が61.6%もいたことは、非常に興味深い結果と言えます。 人生100年時代と言われている一方で、2009年から住宅金融支援機構によって最長50年の住宅ローンが登場し、それを機に、多くの金融機関で40年以上の返済期間の住宅ローンが取り扱われるようになりました。このことを考えると団塊の世代で50代までにローンが完済している割合が6割超というのは、今よりも返済期間がかなり短かったと言えるでしょう。 また、比較材料はありませんが、現金で住宅を購入した方が、20%超もいることは、バブル景気を経験した世代の特徴かもしれません。 次からは、「団塊の世代の老後の資金」について紹介します。 団塊の世代の老後の資金 設問:今後、公的年金以外に、老後資金はどれくらい必要だと思いますか? 「1000~2000万円未満」が24.3%、次いで「わからない」が19.0%、「2000~3000万円未満」が15.0%という結果になりました。 この背景には、金融庁が2019年6月3日に公表した金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」の内容が世間的に大きく取り上げられ、「老後資金2000万円」問題として話題になったこともあると考えられます。 次に、そうした資金への蓄えがあるかどうかを聞いてみました。 設問:あなたは前問で答えた老後資金に対して十分な備えがありますか? 「ない」と答えた方が6割超の61.7%、「ある」と答えた方が38.3%という結果になりました。 次に、「ある」と答えた方にどうやってその資金を蓄えたのか、「ない」と答えた方に今後どうやってその資金を確保しようと考えているかを聞いてみました。 設問:前問で「ある」と答えた方にお聞きします。どうやって備えましたか? 「預貯金」が80.6%、次いで「退職金」が64.5%、「保険」「株式」が38.7%と続きました。 「退職金」の割合が多いのは、日本固有の慣行である終身雇用がまだ残っている時期に退職を迎えた方が一定数いたからだと考えられます。 また、「株式」の割合が多いのはバブル期の株式投資ブームで、株式投資が身近な存在であり、経験者が多いことが想像できます。 設問:前問で「ない」と答えた方にお聞きします。どうやってその資金を確保しようと考えていますか? 「これからも働く」が圧倒的に多く60.0%、次いで「当てがない」が26.0%、「不動産の売却」が12.0%という結果になりました。 「これからも働く」という方が多いのは、現在、高齢者を積極的に採用する企業が脚光を浴びてメディアに頻繁に紹介されているなど、老後でも高齢者が働ける環境になっていることが要因のひとつではないでしょうか。 また、「当てがない」という方が2割以上いるという点は、非常に興味深いと言えます。 まとめ 今回は、団塊の世代に対して「団塊の世代の住宅事情」と「団塊の世代の老後の資金」の2つのテーマについて調査しました。 住宅については、当時景気が良かったこともあり、今と比べて圧倒的に戸建て住宅に人気があったようです。また、住宅ローンが今と比べて短い期間で設定されていることもわかりました。住宅を現金で購入する方が2割もいたのは、この世代ならではのことだったのかもしれません。 また、老後の資金については、まだ確保できていない方が多く、「これからも働く」「当てがない」と考えている方が8割以上いることがわかりました。老後については考えるべきことがまだまだありそうです。 不動産のプロが選ぶ資産価値が上昇するタワーマンションの条件とは? タワーマンションに関する調査を実施 東京近郊のタワーマンションで一番価値が上がるエリアは? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳に...記事を読む 不動産のプロが選ぶ30年後に価値の落ちない物件とは? 不動産価値に関する調査を実施 東京近郊の30年後に価値が下がらない物件は? ~ 不動産価値に関してアンケート調査を実施 ~ 2020年を境に不動産価値が下がるという話題を耳にすることが多くな...記事を読む

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