リースバックの売却価格と家賃、買戻し価格はどのように決まる?

リースバックとは、不動産の売買契約と賃貸借契約が一体となったサービスです。自宅をリースバック運営会社に売却し、その会社と賃貸借契約を締結することで、売却資金を手にした後も同じ家に住み続けられます。また、契約内容によっては売却した自宅を将来買戻すことも可能です。

リースバックは老後資金を確保する手段として注目されていますが、通常の不動産取引とは仕組みが異なるので、リースバックを検討するのであれば、自宅の売却価格と家賃、買戻し価格がどのように決まるのか理解しておくことが大切です。今回は、リースバックの売却価格と家賃、買戻し価格について詳しく解説します。

リースバックの売却価格

リースバックを利用する場合、まずは自宅がいくらで売れるのか気になるのではないでしょうか。リースバックの売却価格は、一般的には市場価格の70%前後です。たとえば、売却する自宅の市場価格が3,000万円の場合、リースバックの売却価格は2,100万円(3,000万円×70%)前後となります。

リースバックでは、運営会社が不動産を処分する際の損失を抑えるために、売却価格を市場価格よりも低く設定しています。運営会社は物件購入後に自由に売買できない制約を抱えるので、不動産価格の下落リスクを長期間抱えることになります。このことが、売却価格が低めになる主な理由ですが、不動産は個別要因が多く、運営会社によって評価方法も異なるため、「市場価格の70%前後」というのはあくまで目安に過ぎません。実際にリースバックで自宅を売却する場合は複数の運営会社に相談し、売却価格を比較することが大切です。

リースバックの家賃

リースバックで自宅を売却した後は、毎月家賃(リース料)を払うことになります。リースバックの家賃は不動産の売却価格と期待利回り、周辺の賃料相場などによって決まります。具体的なリースバックの家賃は、以下の計算式で求められます。

家賃(月額)=売却価格×期待利回り÷12ヵ月

例えば、期待利回り6%だと仮定した場合、売却価格によって家賃は下記の通りとなります。 

1,500万円 × 6% ÷ 12ヵ月 = 7.5万円/月
2,000万円 × 6% ÷ 12ヵ月 = 10.5万円/月
2,500万円 × 6% ÷ 12ヵ月 = 12.5万円/月

家賃を安く抑えたい場合には売却価格を安く、手元資金を多くしたい場合には売却価格を高くするなど、自身の要望を運営会社に伝えた上で決めましょう。

また、その不動産からの期待利回りは物件種別(戸建て、マンション)や築年数、運営会社の運営方針、財務状況によって変わります。例えば、売主に長く住んで欲しい運営会社は利回りを低く設定し、周辺の賃料相場より低く設定していることもあるかもしれません。期待利回りが低ければ売却価格が同じでも家賃は下記の通りとなります。

2,000万円 × 5% ÷ 12ヵ月 = 8.3万円/月

一方、物件の仕入れとしてリースバックを利用している不動産会社などであれば、周辺の賃料相場より高く設定することもあるかもしれません。期待利回りが高ければ、売却価格が同じでも家賃は下記の通りとなります。

2,000万円 × 7% ÷ 12ヵ月 = 11.6万円/月

このように、期待利回りも家賃に影響を与え、期待利回りが高くなるほど家賃も高くなります。売却価格はなるべく高く、家賃はなるべく安くなるように複数の運営会社で比較することが大切ですが、まずは自分のライフプランから手元に多く資金を残すのか、賃貸で長く住みたいのか、それによって売却価格を重視するか、家賃を重視するかを決定し、どちらかを固定した状態で比較検討することが良いでしょう。

リースバックした物件の買戻し価格

リースバックで売却した自宅は、契約内容によっては将来買戻すことも可能です。一般的に買戻し価格は売却価格の1.1~1.3倍で、売却価格よりも高くなるケースがほとんどです。たとえば、売却価格が2,100万円の場合、買戻し価格は2,310万円~2,730万円(2,100万円×1.1~1.3倍)となります。

リースバックの買戻し価格は、当初の売却価格と買戻し時点での市場価格とのバランスで決まります。一部の運営会社では、売買予約契約を締結して一定期間の買戻し価格を決めておくことも可能です。

リースバックで買戻しを検討する場合の留意点

リースバックで買戻しを検討する場合の留意点は以下3つです。

買戻しについて資金計画を立てておく

リースバックで売却した自宅を買戻す場合、当初の売却価格より買戻し価格のほうが高いうえに、不動産売買に関する諸費用が発生します。そのため、資金計画を立てておかないと必要な資金を用意できず、予定通りに買戻しができなくなる恐れがあります。将来の買戻しを前提にリースバックを利用するなら、あらかじめ現実的な資金計画を立てておきましょう。

買戻し条件に合意できない可能性がある

リースバックでは、自宅を売却するときに売買予約契約の締結や売買契約書上に買戻しに関する特約を明記しておかないと、買戻し条件に合意できない可能性があります。なぜなら、市場価格の変動などにより、想定より高い買戻し価格が提示されるかもしれないからです。買戻しに関するトラブルを回避するには、あらかじめ買戻し条件を書面化しておきましょう。

買戻しの際に住宅ローンが利用できない可能性がある

リースバックで売却した自宅を買戻す場合、住宅ローンの利用を検討するかもしれません。しかし、年齢や収入によっては、銀行の住宅ローンが利用できない可能性があります。買戻す予定でリースバックを利用するなら、住宅ローン以外の資金調達方法を検討したうえで資金計画を立てておきましょう。

まとめ

リースバックの売却価格や家賃、買戻し価格は、それぞれ単独で決まるものではなく、相関の関係にあります。自宅が高く売れたとしても、その分家賃や買戻し価格は高くなります。リースバックを検討するときは複数の運営会社と相談し、「売却価格」「家賃」「買戻し価格」のバランスを確認して総合的に判断することが大切です。また、買戻しを前提にリースバックを利用する場合は、上記の留意点もおさえておきましょう。

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