金融/不動産知恵袋

適用金利はどうやって決まるのか?――ローン金利の基礎知識(1)

金融機関のホームページをみると、カードローンの金利について「年○○%~△△%」といった表示をよく見かけます。カードローンに限らず、ローン金利はこのように〝幅〟を持った表示が一般的ですが、実際にはどのように金利が適用されているのでしょうか。以下、カードローンを例に解説していきましょう。

ローンの金利は法律で決められている

ローンの金利は、ローンの種類や提供する金融機関によってさまざまですが、金融機関が自由に決めているわけではありません。すべてのローンの金利は、「利息制限法」という法律によって決められています。正確にいうと、ローンの金利の上限となる「上限金利」が利息制限法によって設定されているのです。

上限金利

この上限金利は、融資をする金額に応じて設定されており、元本が10万円未満の場合は20%、10万円~100万円未満は18%、100万円以上では15%となっています。したがって、100万円以上の借り入れをする際、最高でも金利は15%になります。

そして、利息制限法では、上限金利を超える金利のローン契約が結ばれた場合、その超えた分の金利は無効になると定められています。例えば、100万円以上の借り入れで金利が20%に設定されたとすると、15%を超えた5%分の金利は無効、つまり支払わなくてよいことになります。

借入額によって適用される金利が変わる

現在、提供されているカードローンの金利を具体的にみてみましょう。まず、あるメガバンクのホームページには、「金利 年1.8%~14.6% 利用限度額10万円~500万円」と記載されています。適用される金利は借入額によって変わり、借入額は以下のように5つの価格帯に分けられています(数字はいずれも2019年2月末時点のもの。以下同)。

・利用限度額10万円以上 100万円以下 … 年13.6%~年14.6%
・利用限度額100万円超 200万円以下 … 年10.6%~年13.6%
・利用限度額200万円超 300万円以下 … 年7.6%~年10.6%
・利用限度額300万円超 400万円以下 … 年6.1%~年7.6%
・利用限度額400万円超 500万円以下 … 年1.8%~年6.1%

利用限度額ごとに適用される金利にも幅があり、例えば借入額100万円以下では「年13.6%~年14.6%」となっていますが、実際に適用される金利は借りる人の年収や勤続年数といった「信用力」や、ローンの利用実績などによって変わっていくようです(銀行によっては、「年○○%~△△%」といった表示ではなく、一つの金利だけを表示しているところもあります)。また、当然ですが、すべての金利が利息制限法の上限金利以下に設定されていることがわかります。

さらに別の例を見てみましょう。上記のメガバンクのグループ会社である消費者金融のカードローンの金利です。カードローンは「年3.0%~18.0% 融資額最高800万円」と表記されています。借入額は4つに分けられ、それぞれに適用される金利は、以下のとおりです(ホームページには「利用限度額」ではなく「契約極度額」と表示されていますが意味は同じです)。

・利用限度額1万円~99万円  … 年7.7%~年18.0%
・利用限度額100万円~300万円 … 年7.7%~年15.0%
・利用限度額301万円~500万円 … 年4.7%~年7.7%
・利用限度額501万円~800万円 … 年3.0%~年4.7%

銀行同様、すべての金利が上限金利以下に設定されています。仮に、利用限度額1万円~99万円で18%が適用されたとしても、「10万円~100万円未満の上限金利18%」に合致しています。

銀行と消費者金融のカードローン金利をみてわかることは、例えば「年3.0%~18.0%」と表示されている場合、最低金利(=3.0%)は最も大きな利用限度額に適用され、最高金利(=18.0%)は最も小さな利用限度額に適用される、ということです。これは、他社のカードローンもほぼ同じ状況です。

無担保ローンと有担保ローンの違い

実際に適用される金利は、金融機関が借りる人の信用力を審査して決定することはすでに述べましたが、そもそも利用限度額が信用力に応じて決まってきます。ローンを申し込めば、誰でも最大の限度額を借りられるわけではありません。特に、初めてローンを利用するときは、最小の限度額が設定されて、高めのローン金利が適用される傾向にあります。

無担保ローンにおける信用力

ローンをきちんと返済しているという利用実績が増えていくにしたがって、利用限度額は増額され、それとともに、同じ限度額でも低い金利が適用されるようになります。これは、カードローンのような無担保ローンでは一般的なことといえるでしょう。

有担保ローンにおける信用力

一方、不動産担保ローンのような有担保ローンの場合、借りる人の信用力に加えて、担保となる不動産の価値が融資審査の対象となります。不動産の価値が高ければ、初めてローンを申し込んだ場合でも、利用限度額は高く設定され、低金利での融資が受けられる可能性があります。不動産担保ローンを含めた有担保ローンは、提供する金融機関がカードローンのように利用限度額ごとに金利を表示しているケースは少ないのですが、それは担保の価値によって利用限度額と金利が変わるという事情によるものです。

 

▼シリーズ「ローン金利の基礎知識」の記事一覧

・第1回:適用金利はどうやって決まるのか?
・第2回:変動型の金利はどうやって決まるのか?
・第3回:分かっているつもりで知らない!? 利子の計算方法
・第4回:不動産担保ローンの金利の実態をさぐる

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