金融/不動産知恵袋

分かっているつもりで知らない!? 利子の計算方法―― ローン金利の基礎知識(3)

ローンを借りようとするとき、やはり気になるのは金利です。できるだけ低い金利のローンを探すため、数多くの金融機関を比較する、という人が多いのではないでしょうか。しかし、これまでローンを利用した経験のある人でも、金利と利子の関係についてきちんと理解している人は少ないかもしれません。そこで、今回は、金利が生み出す利子の仕組みについてお話をしていきます。

金利が同じでも返済方法によって利子は変わる

金利と利子の関係が分かりにくいのは、借入金の返済方法によって、さまざまなパターンがあるからです。そこで、はじめに返済方法の種類について解説をしたいと思います。返済方法は大きく2つに分かれます。「一括返済」と「分割返済」です。一括返済は、借入金を利子とともに、あらかじめ決められた日に1度で返済する方法です。これに対して分割返済は、借入金と利子を複数回に分けて返済していきます。

「一括返済」の仕組みとは

まず、一括返済の利子のパターンをみていきましょう。一括返済の方が仕組みは分かりやすいからです。例えば、100万円を金利5%で借りて、ちょうど1年後に一括返済をするとします。金利は、通常、「年利」=1年間借りた場合の利率を表しています。金利5%であれば、1年間で借入額の5%分の利子が付くことになります。

したがって、100万円を5%で借りて1年後に一括返済をすれば、利子は100万円×5%=5万円になります(支払う合計金額は100万円+5万円=105万円です)。おそらく、このパターンが一般的な金利と利子のイメージに近いのではないでしょうか。金利5%と聞くと、「1年間で借りたお金の5%の利子が付く」というわけです。実はこのイメージは、ローンを1年後に一括返済するという、限定的なパターンなのです。

もし、上記のケースで、1年後ではなく「半年後」に一括返済するローンだと、金利は半年分のため半分の2.5%になるので、利子は100万円×2.5%=2万5,000円となります。では、借りた日から100日後に一括返済する場合はどうでしょうか? 100日間は、100日÷365日=0.2740(小数第五位を四捨五入。以下同)と「0.2740年」に該当します。したがって、金利は5%×0.2740年=1.37%となるため、利子は100万円×1.37%=1万3,700円になります。このように、金利と利子の関係を理解するには、金利と借入期間がポイントになってくることがわかります。

「元利均等返済」の仕組みとは

次に分割返済のパターンをみていきます。ひと口に分割返済といっても、さまざまな種類があり、「元金均等返済」(がんきんきんとうへんさい)や「元利均等返済」(がんりきんとうへんさい)、そして「逓増型」(ていぞうがた)、「逓減型」(ていげんがた)といった聞き慣れないものがあります。また、返済のペースだけをとっても、毎月返済する「月賦」(げっぷ)、年1回返済の「年賦」(ねんぷ)、半年ごとの「半年賦」(はんねんぷ)があります。以上、これらを組み合わせた分だけ分割返済の種類があることになります。

さすがにそのすべては説明しきれないので、ここでは、住宅ローンなどでお馴染みの元利均等返済で、返済を毎月行うタイプに絞って解説をしていきましょう。各種ローンの支払方法としては、最もオーソドックスといっていいタイプです。

元利均等返済とは、返済額が一定であるという点が最大の特徴です。返済額の中には、借入額(=元金)と利子が含まれていますが、重要なポイントは、利子は1か月分であることと、返済額に占める「元金部分と利子の割合」が返済ごとに変化していくことです。順を追って説明していきます。

まずは毎月の返済額ですが、これは次の計算式に当てはめ算出します。
毎月返済額=借入額×{月利(1+月利)返済回数/(1+月利)返済回数-1}
例えば、借入額100万円、金利5%のローンを、毎月返済して1年間で完済するものとし、これを上記計算式に当てはめて計算すると、毎月の返済額は、8万5,607円という結果が出てきます。元利均等返済は、毎月の返済額は一定ですが、返済額に占める元金と利子の割合は変化していきます。

最初の1か月目の内訳をみると、元金分の支払いは8万1,440円、利子分の支払いは4,167円になります。これは、金利5%の1か月分の金利(計算をすると0.4167%)を100万円に適用したときの利子です。そこで、2か月目の内訳をみると、元金分は8万1,780円、利子分は3,827円になっています。元金分の支払いは少し増えて、利子分の支払いは減ったことになります。

なぜこうなったのかというと、1か月目に元金8万1,440円を支払ったため、2か月目の金利の対象となる元金は91万8,560円に減ったからです。この91万8,560円に1か月分の金利を適用すると利子が3,827円になります。つまり、元利均等返済は、毎月、返済をして元金が減り、元金が減ることで翌月の利子も減る、という返済方法なのです。

返済方法によって利子額は大きく変わる

結局、借入額100万円、金利5%のローンを、毎月、元利均等返済によって1年間で完済すると、利子額の合計は2万7,289円になります。前半で説明した、1年後に一括返済をするときの利子である5万円の半分近くです。返済方法によって、金利と利子の関係が変わるということが、ご理解いただけたでしょうか。

元利均等返済は、不動産担保ローンでもよく利用される返済方法で、不動産担保ローンを提供している金融機関ならほぼ取り扱っています。また、事業の継続に必要な短期の運転資金の借り入れには、1~2年程度の一括返済が利用されるケースもあります。金利と利子の関係をきちんと把握した上で、利用するように心がけましょう。

 

▼シリーズ「ローン金利の基礎知識」の記事一覧

・第1回:適用金利はどうやって決まるのか?
・第2回:変動型の金利はどうやって決まるのか?
・第3回:分かっているつもりで知らない!? 利子の計算方法
・第4回:不動産担保ローンの金利の実態をさぐる

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