2024.01.17

【引越し手続きガイド】必要な手続きと注意点を知っておこう

公開日:2024.01.17

引越しでは、さまざまな手続きが必要です。事前にやるべきことを整理しておかないと、手続き完了までに時間がかかり、トラブルの原因にもなります。安心して新生活をスタートできるように、引越しに必要な手続きと注意点を知っておきましょう。

引越し前の手続き

引越し前に必要な主な手続きは以下のとおりです。

連絡先必要なもの
転出届の提出市区町村本人確認書類、印鑑など
国民健康保険の資格喪失届市区町村保険証、本人確認書類、印鑑など
印鑑登録の抹消市区町村登録している印鑑、印鑑登録証、本人確認書類など
児童手当の受給事由消滅届市区町村本人確認書類、印鑑など
電気・ガス・水道の移転検針票記載の問合せ先検針票記載のお客様番号
電話・インターネットの移転回線事業者・プロバイダー請求書、お客様番号(ID)など
銀行口座の住所変更銀行窓口通帳、届出印
NHK受信料の住所変更NHK本人や転居先などの情報
郵便物の転送郵便局、インターネット印鑑

転居届や国民健康保険、印鑑登録、児童手当などの手続きは、引越し前の住所地の市区町村で行います。同じ市区町村内での引越しの場合、手続きが不要になるものもあるため、窓口で確認しておきましょう。

国民年金は、引越し先の市区町村で住所変更の手続きを行います。なお、マイナンバーと基礎年金番号が結びついている被保険者の場合、住所変更に関する届け出は原則不要です。結びつきの状況は、ねんきんネットや最寄りの年金事務所で確認できます。会社員の場合は、年金や健康保険の住所変更は勤務先が代行してくれるので、勤務先の担当者に確認しましょう。

電気、ガス、水道などのライフラインは移転手続きを行い、引越し先でスムーズに利用できるようにしておくことが大切です。郵便物の転送についても、忘れずに手続きをしておきましょう。

引越し当日の手続き

引越し当日は、以下のような対応を行います。

  • 引越し料金の支払い
  • 荷物の搬出作業、新居への搬入作業の立会い
  • 退去手続き(ガス使用停止の立会い、鍵の返却など)
  • ご近所へのあいさつ
  • 電気、ガス、水道の開通・開栓

引越し料金は、引越し当日の作業開始前に支払うのが一般的です。クレジットカード決済や口座振込など、依頼する引越し業者によって異なります。

引越し業者が荷物の搬出、搬入作業をする際は、破損や紛失などのトラブルを避けるため、依頼者が立ち会う必要があります。鍵の返却などの退去手続きについては、貸主や管理会社などに確認しておくとスムーズです。

引越し先では、ご近所にあいさつをして、引越し作業で迷惑をかける可能性があることを伝えておきましょう。通常、電気と水道は入居と同時に使用できますが、ガスはガス会社に開栓してもらう必要があります。

引越し後の手続き

引越し後に必要な主な手続きは以下のとおりです。

連絡先必要なもの
転入届の提出市区町村転出証明書、本人確認書類、印鑑など
国民年金の住所変更市区町村転出証明書、本人確認書類、印鑑、年金手帳など
国民健康保険の加入手続き市区町村対象者全員の保険証、本人確認書類など
印鑑登録の再登録市区町村本人確認書類、登録する印鑑
児童手当の受給手続き市区町村本人確認書類、印鑑、申請者の普通預金通帳など
運転免許証の住所変更警察署、運転免許センター免許証、新住所を確認できる書類、印鑑など

転入届や国民年金、国民健康保険は転居した日から14日以内、児童手当については15日以内に新しい住所地のある市区町村で手続きを行います。期限があるため、忘れないように注意しましょう。

運転免許証の住所変更については、新しい住所地を管轄する警察署や運転免許センターで手続きができます。

引越し時の注意点

新しい家に引越しする際は、トラブルを防ぐために以下の点に注意しましょう。

早めに準備をしておく

引越しは、毎年3月~4月がピークです。ピーク期間はなかなか予約がとれず、引越し料金も高い傾向にあります。ピーク期間や土日祝日を避けて平日に引越しを行えば、予約を取りやすく、費用負担も抑えられます。早めに引越しの準備に着手し、可能であればピーク期間を避けるといいでしょう。

複数の引越し業者に見積もりをとる

引越しの費用やサービスは、業者によって異なります。複数の業者から見積もりをとり、比較検討したうえで依頼する業者を決めることが大切です。

トラブルを避けるには、電話やインターネットだけでなく、できれば業者の担当者と直接会って見積もりをとるのが理想です。料金の支払い方法やタイミング、解約・延期になった際の手数料についても確認しておきましょう。

近年は、テレビ電話を通してのオンライン見積もりを提供している引越し業者もあります。室内に入られることに抵抗がある場合や、可能な限り見積もりにかかる時間をコントロールしたい場合など、うまく活用するといいでしょう。

荷物の破損や紛失に注意する

引越し時には、荷物の破損や紛失が発生する恐れがあります。食器など割れやすいものは、箱の中で動かないように隙間を紙で埋めるなどの対応をしておきましょう。パソコンなどの電子機器については、データの消失に備えて事前にバックアップを取っておくと安心です。

引越しが終わった後、荷物の破損や傷を発見した場合は、すぐに引越し業者に連絡しましょう。業者の責任は、荷物の引き渡し日から3ヵ月以内となっています。発見が遅れると事故原因がわからなくなってしまうため、引越し後はできるだけ早く荷物の状態を確認しましょう。

まとめ

引越しは荷造りやゴミの処分に加えて、さまざまな手続きが必要になります。やるべきことをリスト化し、完了したものにチェックを入れていくと、漏れなく対応できます。新居での生活を気持ちよくスタートできるように、引越しに必要な手続きを理解しておきましょう。

執筆者紹介

「住まいとお金の知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

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