公開日:2026.01.23

海外送金を利用する際に多くの人が気になるのは、「送金してから着金までどれくらい時間がかかるのか?」という点です。
銀行・ネット銀行・資金移動業者など、利用するサービスによって海外送金のスピードは大きく異なり、場合によっては数日以上かかることもあります。さらに、着金が遅れると為替レートの変動によって受取額が減るリスクも発生します。
この記事では、海外送金の着金日数の目安をサービス別に比較し、できるだけ速く着金させるための3つの方法や、遅延が起きる仕組みについて詳しく解説します。
海外送金の基本的な仕組みや手数料、安全性については、以下の記事で詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。

海外送金にかかる日数は、利用する金融機関や送金方法によって異なります。ここでは、一般的な銀行送金の目安と、遅延が発生する主な要因を整理します。
銀行窓口やインターネットバンキングを利用した場合、着金までの目安は送金日から 1営業日~6営業日程度です。ただし、これは順調に進んだ場合の目安であり、次のような要因でさらに時間がかかることがあります。
【着金が遅延する要因】
| SWIFTでの送金で中継銀行を経由する場合 | SWIFTネットワークを利用する送金では、送金元と受取先の間に中継銀行(コルレス銀行)が入る場合があります。経由する銀行が多いほど各銀行での確認や処理が追加されるため、時間がかかる傾向があります。 |
|---|---|
| 送金元や送金先銀行などで土日祝日を挟む場合 | 日本だけでなく、中継国や受取国の休日も影響します。 |
| 送金先銀行のシステム処理に時間がかかる場合 | 現地の銀行システムや事務処理のスピードに依存します。 |
| マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に基づく確認 | 送金目的や資金の出所確認に時間がかかることがあります。 |
送金の遅れは、単に「相手にお金が届かない」という不便さだけでなく、為替変動による損失リスクにも直結します。
為替レートは24時間変動しています。そのため、送金に時間がかかるほど、為替変動の影響を受けやすくなり、その間の円安・円高の動きによっては、受け取れる金額が想定よりも減ってしまう可能性があります。
こうしたトラブルや損失を防ぐため、以下のポイントを意識し手続きを行いましょう。
| 為替リスクの回避 | 送金手続き時点で為替レートが確定するサービス(外貨建て送金や一部の資金移動業者など)を利用することで、送金中のレート変動による受取額の減少を防ぐことができます。 |
|---|---|
| 余裕を持ったスケジュール | 着金期限(支払期限など)が決まっている場合は、遅延の可能性を考慮し、余裕を持って送金手続きを行うことが重要です。 |
| スピーディな送金手段の検討 | 「どうしても急ぎで資金を届けたい」という場合は、銀行送金にこだわらず、即日着金に対応した「資金移動業者」の利用を検討するのも有効な手段です。 |

できるだけ速やかに海外へ送金したい場合は、サービスごとの着金スピードを把握しておくことが重要です。ここでは、メガバンク・ネット銀行・資金移動業者の送金日数の目安を比較します。
メガバンクは信頼性が高い一方、SWIFTネットワークを利用するため、着金までに時間がかかる傾向があります。
| 金融機関名 | 送金スピード(着金日) |
|---|---|
| 三井住友銀行 | 未記載 |
| 三菱UFJ銀行 | 未記載 |
| みずほ銀行 | 約1週間(受取金融機関の状況による) |
※送金国、通貨、経由する中継銀行の数等によって、さらに日数がかかる場合があります。
※上記は、記事公開時点において以下の出典元を参考に筆者が作成したものです。最新の情報は各銀行の公式情報をご確認ください。
出典)
・三井住友銀行「海外への送金・海外からの送金・外貨建て送金」
・MUFG「外国送金」
・みずほ銀行「外国への送金・受け取り」
ネット銀行はオンラインで手続きできる利便性がありますが、送金スキームはメガバンクと同様にSWIFTを利用するケースが多く、即時での着金は一般的に難しいといえます。
| 金融機関名 | 送金スピード(着金日) |
|---|---|
| 楽天銀行 | 送金日から1営業日~5営業日程度 |
| ソニー銀行 | 送金実行から3営業日~4営業日以上 |
| 住信SBIネット銀行(法人) | SWIFT発信日からおおむね1日~3日程度 |
※送金国、通貨、経由する中継銀行の数等によって、さらに日数がかかる場合があります。
※上記は、記事公開時点において以下の出典元を参考に筆者が作成したものです。最新の情報は各銀行の公式情報をご確認ください。
出典)
・楽天銀行「海外送金」
・ソニー銀行「ソニー銀行からの外貨送金」
・住信SBIネット銀行「法人のお客さま 外貨送金・外貨受取サービス」
資金移動業者は、銀行とは異なる独自の送金網を持っています。事前に主要な国や地域の銀行口座に資金をプールしておくことで、利用者から依頼があった際に、国境を越えて資金を移動させることなく、現地の口座から受取人へ直接振り込む仕組みをとっています。
これにより、SWIFT送金で発生するような「中継銀行を経由する時間」を省くことができ、銀行送金よりも早く送金できるのが特徴です。
| 金融機関名 | 送金スピード(着金日) |
|---|---|
| Wise(ワイズ) | 送金手続きから最短即日~最長5日 |
| Revolut(レボリュート) | 送金手続きから最短即日~最長2営業日 |
| PayPal(ペイパル) | 即時振替:数分(最長30分) 標準振替:約3~6営業日 | SBIレミット | 送金方法、着金方法、送金先国により変化 ■現金受取の場合 最短:10分/通常:1~3時間程度 ■銀行口座の場合 最短:10分/通常:1~2営業日 |
※資金移動業者は、1回あたりの送金上限額(例:100万円など)が設けられている場合があるため、高額送金の際は事前の確認が必要です。
※上記は、記事公開時点において以下の出典元を参考に筆者が作成したものです。最新の情報は各事業者の公式情報をご確認ください。
出典)
・wise「公式サイト」
・Revolut「公式サイト」
・PayPal「公式サイト」
・SBIレミット「公式サイト」

少しでも早く相手に資金を届けたい場合、利用者側で意識できるポイントがあります。ここでは、着金スピードを短縮するための3つの方法を紹介します。
金融機関の営業日は基本的に平日です。金曜日に送金手続きを行うと、土日を挟むため着金は翌週以降となり、タイムロスが発生します。スムーズな処理を狙うなら、月曜日や火曜日など週の初めに手続きすることでスピード短縮につながる可能性が高まります。
また、海外送金は時差や現地の休日の影響も受けます。送金先の国の祝日も事前に確認しておきましょう。
各金融機関には「カットオフタイム(当日取組受付時限)」が設定されています。これは、その日の処理として受け付ける締め切り時間のことです。この時間を過ぎると、受付は完了しても実際の送金処理は翌営業日に回されます。
例:三井住友銀行の場合、海外送金(外貨建送金)の当日取組受付時限は14時まで(※本記事執筆時点)
日数を短縮したい場合は、午前中の早い時間に手続きを済ませることをおすすめします。
SWIFTネットワークを利用する銀行送金はどうしても日数がかかりますが、銀行口座を介さないサービスを利用することで、数分~数時間での着金(受け取り)が可能になります。
主な方法として、以下の2つが挙げられます。
| ウォレット受取(アカウント間送金) | PayPalやWise、Revolutなどの資金移動業者が提供するサービスです。送金人と受取人の双方が同じサービスのアカウントを持っていれば、銀行を介さずに即座に資金移動が完了します。 |
|---|---|
| 現金受取(キャッシュピックアップ) | 資金移動業者が提携する現地の店舗(取扱店)窓口で、受取人が現金を直接受け取る方法です。銀行口座を持たない相手にも送ることができ、手続き完了から最短数十分程度で受け取れます。 |
これらの方法は非常にスピーディですが、銀行送金に比べて「1回あたりの送金限度額」が低く設定されていることが一般的です。また、現金受取の場合は、多額の現金を店舗から持ち運ぶ際の盗難リスクなども考慮する必要があります。
そのため、少額の仕送りや緊急時の送金など、用途に合わせて使い分けることも一つの方法といえます。

海外送金は国内送金と異なり、プロセスが複雑で見えにくいため、不安になることも多いでしょう。しかし、「なぜ遅れているのか」の理由や確認すべきポイントを押さえておくことで、目安の日数を超えた場合でも落ち着いて対応できます 。
目安の日数を過ぎても着金しない場合、単なる遅れではなく、何らかのトラブルで手続きがストップしている可能性があります。主な原因は以下のとおりです。
| 厳格なコンプライアンス審査(AML/CFT) | マネー・ローンダリング対策やテロ資金供与防止の観点から、送金内容について詳細な審査が行われているケースです。「資金の出所」や「送金目的」を証明する追加資料の提出を求められ、回答するまで送金が保留されている可能性があります。 |
|---|---|
| 受取人情報などの入力ミス | 受取人の名前(スペル)、口座番号、SWIFTコードなどに誤りがあると、着金できずに資金が銀行間で滞留したり、送金元へ返金(組戻し)されたりする原因になります 。 |
| 書類の不備・不足 | 提出した本人確認書類の有効期限切れや、インボイス(請求書)などの必須書類が不足しており、手続き自体が完了していないケースです。 |
送金時に正確な着金日数を把握するのは難しいですが、次の点を踏まえておおよその目安をつけることは可能です。
なお、目安の日数を大幅に超える場合は、何かしらのトラブルが発生している場合があります。万が一に備え、利用した金融機関(送金サービス)のカスタマーサポートや、受取銀行の連絡先を事前に控えておくと安心です。
受取人情報の誤り(口座番号違い、スペルミス)などで送金が完了しなかった場合、資金は送金元の口座へ返金されます。これを「組戻し」といいます。
【組戻しの注意点】
こうしたトラブルを防ぐため、送金前には以下の項目を入念にチェックしましょう。
送金前に確認すべき項目
| 確認項目 | 注意点 |
|---|---|
| 受取人情報 | 氏名、電話番号、住所(米国は州名、中国は省名を含む) |
| 受取銀行情報 | SWIFTコード、銀行名、支店名、口座番号 |
| 送金目的 | 具体的に英語で記載(例:Living expenses, Tuition fees) |

海外送金の着金スピードは、利用するサービス(銀行・ネット銀行・資金移動業者)と送金のタイミングによって大きく変わります。
送金が遅れると、その間の為替レートが変動し、受取額が減ってしまうリスクも高まります。為替リスクの回避のためには、送金手続き時点で為替レートが確定するサービスを利用すること、また、少しでも着金を早めるためには、「週の初めに送金する」「カットオフタイムに注意する」といった工夫や、急ぎの場合には「ウォレット受取」や「現金受取」を活用するといった手段が有効です。
正しい知識と対策をもって、賢く安全に海外送金を利用しましょう。
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