2021.09.01

仮住まいなしで住み替えをする5つの方法

持ち家の方が自宅を住み替える場合、住み替えの方法によっては仮住まいが必要です。

仮住まいとして賃貸物件を借りると、毎月の家賃だけでなく、引っ越し費用や敷金・礼金などの費用もかかります。また、通勤や生活の便、子どもの学区などを考慮して物件を探さなくてはならないため、負担が大きいでしょう。

住み替えで仮住まいを準備せず、直接新居へ引っ越すにはどうすればよいのでしょうか。今回は、仮住まいなしで住み替えをする方法を5つ紹介します。

買い先行(ダブルローン)

買い先行とは、新居の売買契約を済ませてから持ち家の売却を行う方法です。自宅を売却する前に住み替えができるため、引っ越しは1回で済みます。自宅を空室にしてから売却するので内覧希望者に対応しやすく、高値で売却しやすいのもメリットです。

買い先行の注意点は、自宅の住宅ローンの残債が大きいと、新居の住宅ローン審査が厳しくなることです。住宅ローンを組めなければ、新居購入は難しくなります。また、新居の住宅ローンが通ったとしても、現在の自宅とのダブルローンとなります。そのため、自宅の売却に時間がかかると、返済負担が大きくなる恐れがあります。

買い先行は、自宅の住宅ローンを完済している人や資金力のある人向けの選択肢といえるでしょう。

買い先行(売却つなぎ)

買い先行では先に新居を購入するため、自宅の売却代金を新居の購入に使うことができません。気に入った物件が見つかっても、頭金や手付金を用意できなければ新居の購入は難しくなります。

つなぎ融資で現在の自宅を担保に融資を受ければ、住み替えによる一時的な資金不足を解消でき、新居の頭金や手付金の問題で、新居購入に進めない問題を解決できます。つなぎ融資の借入期間は通常1年以内の短期で、自宅の売却代金で一括返済する仕組みになっています。

一方で、住み替えでつなぎ融資を利用する際には以下のような注意点があります。

  • 住宅ローンに比べて金利や事務手数料が高い傾向にある
  • 新居の住宅ローンの審査に影響を与える可能性がある
  • 自宅の売却価格が予定より下がると返済に支障が出る可能性がある
  • つなぎ融資を扱う金融機関が少ない

つなぎ融資はどうしても新居の頭金や手付金が必要で、問題なく返済可能と判断できる場合のみ利用を検討しましょう。

同時決済(不動産仲介)

同時決済とは、自宅の売却決済と新居の購入決済を同日に設定する方法です。新居購入と自宅売却のタイミングを合わせるので、仮住まいなしで住み替えができます。同時決済は「買い重視」と「売り重視」の2つに分けられます。

  • 買い重視:新居を決めてから自宅の売却決済日を合わせる
  • 売り重視:自宅の売却を決めてから新居の購入決済日を合わせる

新居の購入活動を先にすると、納得できるまで物件を探せます。しかし、自宅の売却を購入決済に合わせて決めなければならないので、売却期間が短くなることで、売却価格が安くなりやすいデメリットがあります。

反対に自宅の売却活動を先にすると、売却に時間をかけられるので相場価格で売却しやすくなります。ただし、新居の検討期間を十分に確保できないため、妥協して物件を決めることになるかもしれません。

同時決済を選択する場合には、それぞれの特徴を理解した上で、買い重視と売り重視のどちらで進めるか決めることが大切です。

同時決済(不動産業者買取)

自宅の売却は、不動産業者に直接買い取ってもらう方法もあります。

仲介での売却活動は、買い手が見つかるまでに時間がかかることがあります。買取であれば、比較的短期で決済可能です。そのため、新居を決めてから買取の契約をしても、スピード感を持って対応できます。

ただし、買取は自宅の売却価格が相場価格よりも下がる傾向にあります。同時決済に合わせるために利用する他、不動産仲介での売り出しで長期間売却できなかった場合や、仲介での売却が難しい場合などに利用を検討するといいでしょう。

リースバック

リースバックとは、不動産売買と賃貸借契約が一体となったサービスです。売却先であるリースバック運営会社に家賃を払うことで、自宅を売却した後も同じ家に住み続けられます。

リースバックで自宅を売却して住み替えまで住み続ければ、仮住まいは不要です。また、売却代金で自宅の住宅ローンを完済し、残った資金を新居の頭金に利用することができます。

リースバックの注意点は、住み替えまで家賃を払う必要があることです。また、リースバックの売却価格は相場価格よりも下がる傾向にあります。そのため、買取の場合と同様に自宅を高く売却する必要がある方には不向きな方法です。

また、リースバックは先に自宅を売却するので、思うような物件が長い間見つからなくても後戻りしづらい点にも注意が必要です。売却した自宅の買戻しも可能ですが、買戻し価格は売却価格より高くなるのが一般的です。

買戻し条件は運営会社によって異なります。買戻し価格や買戻し可能期間などの条件が書面化されていないと、買戻しできるか不透明な部分もあります。住み替えをやめる可能性がある場合など、リースバックの利用は慎重に判断した方がいいでしょう。

まとめ

自宅の売却方法を工夫することで、仮住まいなしで住み替えをすることは可能です。今回紹介した方法は、それぞれメリット・デメリットがあります。資産状況や家族構成などから何を優先するかを明確にした上で、自分に合った住み替え方法を選択しましょう。



執筆者紹介

「金融/不動産知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

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