リースバックできない物件の特徴とは?

リースバックは家を売却しても家賃を支払うことでそのまま家に住み続けられるサービスです。資金使途が自由なため、借金の返済や一度にまとまった資金を調達するための手段として利用することができます。しかし、すべての物件でリースバックできるわけではありません。そこで今回は、リースバックできない物件の特徴について解説します。

リースバックできない理由:建物

リースバックできない物件の特徴として、「建物自体に問題がある」という場合があります。リースバックを利用すると、リースバック運営会社に物件を売却します。リースバックの利用者は、一定期間内であれば将来買い戻すことができますが、利用者が買戻しをしなかった場合は、運営会社はその物件を第三者に販売する必要があります。

そのため、資産価値の低い物件や買い手が期待できないような流通性の低い物件では、多くの運営会社で利用できないでしょう。具体的にリースバックできない物件には次のようなものがあります。

  • 物件に瑕疵がある
  • 既存不適格物件である
  • 特殊な物件である

以下、それぞれ見ていきましょう。

物件に瑕疵がある

瑕疵とは、造成や設備の不良など建物に何らかの欠陥があることをいいます。本来なら備えている物件の品質や性能を満たしていない状態であり、物理的な瑕疵だけでなく心理的瑕疵も含まれます。

物理的瑕疵には、雨漏りやシロアリなどが該当し、それらの生活上の重大な瑕疵がある場合リースバックは難しいでしょう。ただし、事前に大規模なリフォームなどで修繕できる場合は、利用できる可能性があります。
また、物理的瑕疵の他にも自殺者が出た・殺人事件が起こったなどの心理的瑕疵の場合、不動産として取り扱いが難しいことが多いです。

既存不適格物件である

既存不適格物件とは、現行の建築基準などの違反しているものや再建築できないような物件のことをいいます。建築物は、建築基準法や都市計画法などさまざまな法律に則り建築されるものです。しかし、それらの法律は適時改正されているため、以前の法律はクリアしていても現行の基準には違反しているという場合もあります。

改築や建て替えで現行の基準に適合できれば問題ないですが、適合できない場合は不動産としては売りにくくなり、リースバックも難しくなります。ただし、既存不適格だからといって必ずしも取扱が出来ないとは限りません。詳細は、リースバック運営会社に確認してみるといいでしょう。

特殊な物件である

賃貸併用住宅やテナントが入っている物件や、工場やクリーニングが入っているような物件など、事業用の不動産も取り扱いが難しいです。これは前述した流通性の問題に当てはまります。

リースバックできない理由:土地

リースバックできない理由は建物自体の問題だけではありません。建物が建っている土地が問題となってリースバックできないこともあります。具体的な土地の問題としては、次のようなことがあります。

  • 借地権である
  • 市街化調整区域である
  • 運営会社の取扱エリア外である

以下、それぞれ見ていきましょう。

借地権である

借地権とは、土地の所有者に地代を支払うことで建物を建設して利用できる権利のことです。借地権が付いている物件は、土地と建物の所有者が違うため取り扱いが複雑になります。リースバックに限らず物件を売却するには、物件の所有者だけでなく土地の所有者の許可が必要になります。そのため、土地の所有者の許可を得られればリースバックできる可能性はあるでしょう。

市街化調整区域である

市街化調整区域とは、自治体によって定められた市街化を抑制すべき区域のことをいいます。この区域の物件は、建築に制限がかかるため建て替えなどが難しいです。建て替えが難しい場合、物件としての流通性が低いため、リースバックできない可能性があります。

運営会社の取扱エリア外である

リースバックの運営会社によっては、取扱物件のエリアが決まっている場合があります。地方都市のみやマンションのみといった制約がある場合は、対象外の物件は取り扱ってもらえないでしょう。リースバック運営会社の取扱エリアについては、それぞれの会社のホームページなどに記載されているので、事前に確認する必要があります。

リースバックできない理由:その他

その他のリースバックできない理由としては、以下のようなことがあります。

  • 共有持ち分である
  • 住宅ローン残債が多い
  • 家賃の支払い能力がない

共有持ち分である

物件の持ち主が複数いる場合、リースバックには持ち主全員の承諾が必要となります。ペアローンなどで所有者が夫婦や親子である場合や、相続した物件の所有者が相続者全員といった場合などがあるでしょう。ただし、所有者全員の合意があればリースバックが可能です。

住宅ローンの残債が多い

住宅ローンが残っている物件の場合、売却金額で住宅ローンが完済できれば問題なくリースバックできます。しかし、売却金額で住宅ローンが完済できない場合は、リースバックが難しくなるでしょう。売却金額で完済できなかったとしても、手元資金から完済することが出来ますが、リースバックの利用者のほとんどが手元資金を確保するために行うため、現実的には事例は多くないでしょう。

家賃の支払い能力がない

リースバック後は家賃を支払うことになるため、賃貸の保証会社の審査を通る必要があります。この保証会社の審査に通らなければリースバック自体も難しくなるでしょう。保証会社の審査では、過去の家賃の滞納状況や収入の安定性・毎月の支払額などがチェックされます。

また、保証会社によっては高齢者や生活保護受給者への審査が厳しい場合もあります。保証会社の審査が通らない場合は、保証人を付けることでリースバックできる可能性があるので運営会社に相談してみましょう。

まとめ

リースバックできない物件の特徴についてお伝えしました。リースバックできない理由としては物件や土地の問題などがあります。問題によっては対策できるものもあり、また、リースバックを運営する不動産会社によっても基準が異なるので、一つの会社で落ちたからと言ってあきらめる必要はないでしょう。この記事を参考に、リースバックできない理由を理解したうえで、リースバックを検討してみてください。

執筆者紹介

「金融/不動産知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。
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