2022.04.06

マイホーム購入の必要性とは?

公開日:2022.04.06

マイホームは「人生で最も高い買い物」といわれます。購入時には住宅ローンを利用できますが、頭金や諸費用としてある程度のお金を準備しなくてはなりません。また、ローン返済は長期にわたるため、購入すべきか悩むのではないでしょうか。

この記事では、マイホーム購入の必要性やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

マイホーム購入の必要性とは?購入するメリット

マイホーム購入には以下のようなメリットがあります。

住居費の負担が小さい

マイホーム購入は、賃貸で暮らすよりも住居費の負担が小さい傾向にあります。購入すると住宅ローンの返済が始まりますが、昨今の低金利環境下であれば、月々の家賃に比べて毎月の住宅ローンの返済の支払い額が少なくなることも珍しくないほか、完済後は毎月の支出が抑えられます。また、住宅ローン減税などの税制優遇制度を利用することで、金利負担の軽減も可能です。

一方で、賃貸は一生家賃を払い続ける必要があるので、老後に住居費の負担が重くなります。

内装や間取りなどの自由度が高い

マイホーム購入は自由度が高いのもメリットです。注文住宅であれば、一から自分好みの内装・間取りで建築できます。また、分譲住宅であってもライフスタイルの変化に合わせて建て替えやリフォームも可能です。

一方で、賃貸物件は、オーナーの許可なく内装や間取りを変えることはできません。また、許可を得られたとしても最低限のリフォームに限られるケースが多いでしょう。

安心感・満足感を得られる

マイホームを購入すると、「自分の家を持つことができた」という安心感や満足感を得られます。「一生暮らしたい」と思える家や場所を見つけても、賃貸の場合は建物の老朽化や所有者の都合で退去しなくてはならないケースもあります。

マイホームであれば、「一生住み続けられないかもしれない」という不安を抱えることなく安心して住み続けられるでしょう。

マイホーム購入のデメリット

一方で、マイホーム購入には以下のようなデメリットもあります。

ライフスタイルの変化に対応しづらい

人生には急な転勤や子どもの独立、パートナーとの死別・離別など、ライフスタイルが変化する時期があります。

自由に引っ越しができる賃貸なら、ライフスタイルの変化に合わせて住まいを変えられます。たとえば、子育て中は広い家に住み、夫婦二人の生活になったら小さな物件に引っ越すといった具合です。

しかし、マイホームで住み替えるには物件を売却しなくてはなりません。売却には時間がかかるだけでなく、住宅ローンが残っていれば売却資金でローンを完済する必要があるため、簡単には引っ越しできないでしょう。

経年に伴い住居費の負担が増加する

マイホーム購入をすると、建物や設備が経年劣化するので、築年数が古くなると修繕費の負担が増加します。たとえば、設備は15年も経てば不具合が出て修理や交換が必要になるほか、マンションであれば管理費や修繕積立金は築年数が古くなるほど増加します。

ただし、立地や物件のグレードなどによっては、賃貸物件より経済的にメリットがあるので、コストが増加することが一概にデメリットとも言い切れないでしょう。

災害リスクを抱える

マイホームは地震や台風、水害といった災害リスクがあります。マイホームが被災した場合、修繕や建て替えの費用は自分で負担しなくてはなりません。保険で備えることもできますが、必ずしも保険でカバーできるとも言い切れないでしょう。
一方で、賃貸なら建物が被災しても修繕費用はオーナー負担となるので、経済的な負担は小さく済みます。また、被害が大きい場合には転居するという選択肢のハードルもそれほど高くないかもしれません。

マイホーム購入は必要なのか

マイホーム購入と賃貸にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、マイホーム購入と
賃貸の選択に正解はありません。マイホーム購入の必要性は、個人の嗜好やライフスタイル(子どもの人数、転勤の有無・頻度など)に応じて変わってきます。

マイホーム購入の必要性が高い人

マイホーム購入の必要性が高い人の特徴は以下のとおりです。

  • 損をしたくない人
  • 自由度の高い家を持ちたい人
  • 賃貸で住みたい家がない人

マイホーム購入には住宅ローン減税のような税制優遇制度があり、ローン完済後は住居費の負担が軽減されます。「簡単に引っ越しできない」「災害リスクがある」といったデメリットを許容してでも金銭的なメリットを受けたいなら、マイホーム購入がいいでしょう。

「自分好みの間取りで家を建てたい」「リフォームやリノベーションをしたい」など、自由度の高い家を持ちたい人もマイホームが向いています。

また、賃貸は借主がつきやすいように汎用的な間取りや仕様であることが多い傾向にあります。「希望条件の物件がない」、「戸建てに住みたいが賃貸物件がほとんどない」など、賃貸で住みたい家がない人もマイホーム購入の必要性は高いといえます。

ただし、マイホーム購入にはまとまったお金が必要です。属性(収入、勤務先、勤務年数など)によっては、住宅ローンの審査に通らない可能性もあります。「そもそも購入できるか」「いくらの家なら購入できるか」といった視点を持つことも大切です。

マイホームを購入した際の活用方法

高齢化により老後の期間が長くなっています。長生きリスクへの備えとして、老後資金を確保しておく必要があります。マイホームがあれば、いざというときには不動産を活用した資金調達が可能です。

老後の生活費が足りない場合、マイホームを売却するという選択肢だけでなく、需要の高い物件であれば賃貸に出して家賃収入を得ることも可能です。同じ家に住み続けたい場合は、不動産担保ローンやリースバックを利用する方法もあります。

まとめ

マイホームは、必ず購入しなくてはならないものではありません。しかし、賃貸に住み続けると、老後の住居費負担が重くなる傾向にあります。マイホームは内装や間取りの自由度が高く、いざというときには不動産を活用した資金調達も可能です。

持ち家と賃貸のメリット・デメリットを比較したうえで、マイホーム購入の必要性を検討してみましょう。

執筆者紹介

「住まいとお金の知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

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