住宅ローン本審査はなぜ遅れる?期間の目安と対処法

公開日:2025.06.25

住宅ローンの本審査がなかなか進まず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。本審査の結果が遅れる理由を理解し、スムーズに進めるための対策を講じることで、融資実行までの時間を短縮できます。

この記事では、本審査の期間の目安や遅れる原因、対策について詳しく解説します。

住宅ローンの本審査とは?

住宅ローンの本審査とは、金融機関に住宅ローンを正式に申し込むことで行われる最終的な審査です。この本審査に通過すると、住宅ローンを契約し、融資を受けることができます。

住宅ローン審査の流れ

住宅ローン審査の一般的な流れは以下のとおりです。

  1. 事前申し込み
  2. 事前審査
  3. 正式申し込み
  4. 本審査
  5. 契約締結
  6. 融資実行

一般的に住宅ローンの審査は、事前審査と、正式申し込み後に行われる本審査の2段階に分かれています。

事前審査は、申込者の年収や借入希望額、物件などの情報から、ローンを最後まで返済できるか金融機関が簡易的に確認します。一方で本審査は、申込者の返済能力や物件の担保価値を、より詳細な書類で金融機関や保証会社が厳密に審査します。

本審査に通過すると、金融機関と金銭消費貸借契約を締結し、物件引き渡し日に融資が実行されます。

住宅ローンの本審査期間の目安

一般的に、本審査の期間は1~2週間とされています。ただし、金融機関の審査体制や申込者の状況によっては、1か月以上かかる場合もあるため、事前に本審査の結果がでるまでの期間を確認しておくと安心です。

例えば、ネット銀行は審査スピードが比較的速い傾向があります。一方、大手都市銀行では審査がより慎重に行われるため、時間がかかる場合もあります。また、審査の混雑状況や書類の正確性も審査期間に影響するため、スムーズに進めるには事前の準備が重要です。

住宅ローンの本審査が遅れる主な理由

本審査が長引く原因として、主に以下のような理由が考えられます。

借入希望額が大きい

申込者の収入に対して借入希望額が高額な場合、金融機関は返済能力を慎重に評価するため、審査に時間がかかることがあります。特に、年収に対して借入額が高い場合は追加書類の提出を求められることもあり、審査が長引く原因となります。

申込者が集中している

不動産の購入の需要が高まる時期は、一般的に金融機関への申し込みが集中し、審査が通常よりも長引くことがあります。例えば、3月~4月は新生活シーズンであり、住宅ローン減税の適用期限も近づくので、金融機関の処理が遅くなることが考えられます。

完済時年齢が高い

住宅ローンの完済時年齢は一般的に75~80歳が上限とされており、完済時の年齢が高いほど金融機関は慎重な審査を行います。特に、定年後などの収入が不安定になる場面は、追加の審査が必要になることもあり、時間がかかる場合があります。

保証会社を利用している

保証会社を利用する場合、住宅ローンを申し込んだ金融機関に加えて保証会社の審査も必要となるため、審査期間が長くなることがあります。

保証会社は住宅ローンの返済が滞った場合のリスクを引き受ける役割があるため、審査基準が金融機関とは異なり、審査手続きが追加されることで本審査の時間が延びる場合があります。

住宅ローンの本審査をスムーズに進めるためのポイント

本審査の期間を短縮するためには、以下の点を意識することが大切です。

提出書類の不備を防ぐ

必要書類に不備があると、金融機関から修正や追加提出を求められ、審査が長引く原因となります。特に、所得証明や勤務状況に関する書類が不備だった場合、再提出が求められ、審査が遅れることになります。事前審査の申告内容と本審査の提出書類に相違がないか確認し、事前にチェックリストを作成しておくと良いでしょう。

新たな借り入れや転職を控える

金融機関は、住宅ローンの審査において、他社の借り入れも含めて借入可能額を設定します。本審査中に新たな借り入れをして負債が増えてしまうと、金融機関からの評価が下がる場合があります。

また、金融機関は、住宅ローンの審査をする上で、申込者の収入の安定性を重視しています。本審査期間中に転職すると、事前審査時から前提条件が変わってしまうため、審査がやり直しになる場合もあります。

金融機関からの連絡に迅速に対応する

金融機関から確認の連絡や追加書類の提出依頼があった場合は、できるだけ速やかに対応することが大切です。金融機関への返信や書類の提出が遅れてしまうと、審査が中断し、結果として審査に時間がかかります。

金融機関からの連絡を見落とさないように、メールや電話はこまめにチェックすることを心掛けましょう。また、金融機関ごとに審査は異なるため、事前に審査の流れを確認し、必要な対応を把握しておくとスムーズに進められます。

まとめ

一般的に、住宅ローンの本審査期間は1~2週間が目安ですが、借入希望額の大きさや申込者の集中、完済時年齢の高さなどの原因で、審査結果が出るまでに時間がかかることもあります。

審査をスムーズに進めるためには、提出書類の不備を防ぎ、金融機関からの連絡に迅速に対応することが大切です。住宅ローンの本審査が遅いと感じたら、金融機関に進捗を確認し、必要な対応を早めに行うことを心がけましょう。

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執筆者紹介

「住まいとお金の知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

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