任意整理完済後は住宅ローンが借りれない!ではどうする?

更新日: / 公開日:2020.09.30

借金の返済が出来なくなってしまった場合など、任意整理をすれば返済負担を軽減できる可能性があります。しかし、任意整理はどのように行うのか、任意整理をした場合に自宅などの所有資産がどうなるか気になるのではないでしょうか。

また、任意整理後に資金が必要になった時にどのような資金調達の方法があるのかによって、任意整理を行うのか、もしくは自己破産も視野に入れるべきなのかの判断も変わってくるでしょう。

この記事では、任意整理の概要や任意整理後に新規借り入れが利用できるかを解説します。

そもそも任意整理とは?

そもそも任意整理とはどういった手続きなのか、概要を解説します。

任意整理は債務整理の一種

任意整理とは、債務整理の方法のひとつです。債務整理は返済が困難になった借金の減額・免除を認めてもらうための手続きで、主に以下の3種類があります。

  • 任意整理:債権者に対して返済の一部(主に利息部分)を減額してもらう手続き
  • 民事再生(個人再生):裁判所を通じて債務を大幅に減額してもらう手続き
  • 自己破産:裁判所を通じてすべての債務を免除してもらう手続き

任意整理は、民事再生や自己破産に比べると手続きが簡単で、弁護士などの専門家に依頼することで対応してもらえます。なお、裁判所を通さずに専門家が債権者と直接交渉を行うため、官報に掲載されることはなく、他人に知られずに返済困難となった借金の整理ができます。

任意整理の目的は、当初の予定よりも返済負担を軽くすることにあります。民事再生や自己破産に比べて減額できる金額は小さく、利息部分を減額して元本のみの返済となることが多いです。

任意整理すると自宅はどうなる?

任意整理では、債務者のすべての保有財産を整理するのではなく、あくまでも個別の借り入れに対して調整を行います。たとえば、「A社の借金は任意整理をするが、B社の借金は任意整理をしない」といった選択も可能です。また、所有している自宅を処分する必要はないので、任意整理後もそのまま自宅に住み続けられます。一方で、同じ債務整理でも自己破産の場合は保有資産をすべて売却する必要があるので注意が必要です。

任意整理後に住宅ローンを借り入れるためには?

任意整理成立時の契約条件により、ほとんどのケースで任意整理した債権を返済中は新規借り入れが禁止されています。その契約に違反して追加の融資を受けると、任意整理した債権が返済できないまま契約解除となってしまう恐れがあります。

住宅ローンや無担保ローンは厳しい

任意整理後は住宅ローンや無担保ローンを新規で借り入れるのは厳しいでしょう。住宅ローンや無担保ローンは、職業や年収などの属性はもちろん、延滞歴などの信用情報も審査対象です。

任意整理をすると信用情報に記録されるため、金融機関からは「返済の確実性が低い」と厳しい見方をされることになります。そのため、任意整理後すぐはもちろんのこと、任意整理した債権を完済した後でも数年間は、一般的なローンを借り入れるのは難しいと考えておいたほうがいいでしょう。

任意整理後に住宅ローンを借り入れる方法

前述のとおり、信用情報に任意整理の記録が残っている間は、ローンを新規で借り入れるのは難しいです。しかし、この記録は数年すれば消えるため、それまで待てば審査に通りやすくなるでしょう。自身の信用情報は、各信用情報機関(JICC、CIC、KSC)に開示してもらうことができるため、住宅ローンに申し込む前に確認しておくことが大切です。

また、信用情報が消えるまでに、自身の収入を安定させる等、他の審査項目で審査に落ちることのないように備えておくことも大切です。

任意整理後に資金を調達する方法

任意整理後に住宅ローンを借り入れるのは難しいですが、資金調達の方法が全くないわけではありません。ここでは、任意整理後でも資金を調達できる可能性がある方法について紹介します。

①不動産担保ローンを検討する

不動産担保ローンの場合、任意整理した債権を完済した後であれば、新規借り入れが可能な場合もあります。なぜなら不動産担保ローンは、担保となる不動産の価値に重点を置いているからです。信用情報に任意整理の記録が残っていたとしても、不動産に一定の価値があれば、与信面で審査が否決されるとは限りません。

また、任意整理をしても所有中の不動産を処分する必要はないので、自宅を担保に不動産担保ローンを借りられる可能性は十分にあるでしょう。ただし、不動産担保ローンを借り入れるには、融資金で任意整理した債務を完済することが条件となるケースがほとんどです。

②リースバックを検討する

任意整理後にまとまった資金が必要な場合は、「リースバック」という選択もあります。リースバックとは、不動産の売買と賃貸借契約が一体となった契約のことです。自宅をリースバック運営会社に売却し、その会社と賃貸借契約を締結することで、売却後も同じ家に住み続けられます。

リースバックはローン商品ではなく、不動産売買であるため、一般的なローンのように与信面の審査は厳しくありません。そのため、リースバックなら任意整理後すぐであったとしても、自宅に住み続けながら手元資金を確保できます。

ただし、リースバックは自宅の売却価格が市場価格よりも安くなることや、家賃の支払いが必要です。また、売却後も同じ家に住み続けられるのがメリットですが、ずっと住み続けられるとは限りません。「定期借家契約」の場合、運営会社の事情で契約が更新されず、引っ越しが必要になる可能性がある点に注意が必要です。

まとめ

任意整理後に資金調達が必要な場合は、不動産担保ローンとリースバックを検討しましょう。任意整理後はしばらく一般的なローンを借り入れることができませんが、不動産担保ローンなら可能な場合もあります。

また、リースバックを利用すれば、自宅に住み続けながら手元資金を確保できます。不動産担保ローンとリースバックは特徴が異なるので、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、どちらを利用するか判断することが大切です。

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執筆者紹介

「住まいとお金の知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

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