2020.10.07

老後資金を確保するための住宅ローン返済術(60歳未満編)

住宅ローンの返済に追われて貯金する余裕がないと、老後に不安を感じるのではないでしょうか。さらに、自宅の住み替えを予定している場合は、より多くの資金を準備しなくてはなりません。現在の年齢が60代未満であれば、老後を迎えるまで一定の期間があるので、今のうちに住宅ローンを見直し、計画的に返済していけば、老後資金を確保することは十分に可能です。そこで今回は、60代未満の人が老後資金を確保するための住宅ローンの返済方法をパターン別に紹介します。

まずは住宅ローンの現状を整理する

住宅ローンを返済しながら老後資金を確保するために、まずは返済している住宅ローンの現状を整理することから始めましょう。具体的には、以下の項目について確認しておくことが大切です。

  1. 年齢(現在の年齢、完済予定年齢、退職希望年齢)
  2. 借入金額(当初の借入金額、現在の残債)
  3. 借入金利(変動金利の固定金利のどちらか)
  4. 返済期間(当初の借入期間、残りの返済期間)
  5. 余裕資金があるか
  6. 毎月の収支に余裕があるか

これらの状況によって、最適な返済方法は変わってきます。金利や残返済期間、余裕資金があるかどうかによって、「借り換えを検討するか」「繰り上げ返済をするか」といった判断材料となるので、紙やテキストファイルに書き出して整理しておきましょう。

老後資金を確保するための住宅ローン返済方法をケース別に紹介

住宅ローンの金利や残りの返済期間、返済年齢、退職希望年齢などによって、最適な返済方法は異なります。ここでは、4つのケースについて、住宅ローンをどのように返済すべきかを説明します。

①現在の借入金利が高く、残りの返済期間が長い場合

現在の住宅ローン金利が高く、返済期間が長く残っている場合は、住み替えの予定の有無によって対応が変わります。

住み替えの予定がない場合は、新たな住宅ローンに借り換えるのがおすすめです。借り換えによって金利が下がれば、月々の返済額や総返済額を減らせるので、結果として老後資金を確保しやすくなります。また、借り換え時に返済条件を変更して返済期間を短くすれば、完済時期を早めることも可能です。

一方、住み替えの予定がある場合は、そのまま返済を続けるのがおすすめです。住み替えの際には、現在所有している不動産を売却する費用に加え、新しく購入する不動産を購入する費用など多くの資金が必要となります。そのため、住宅ローンの返済を続けながら、余剰資金は住み替え予定の物件購入の頭金のために貯金しておくといいでしょう。

②現在の借入金利が高く、残りの返済期間が短い場合

現在の住宅ローン金利が高く、残りの返済期間が短い場合は、そのまま返済を続けるのがおすすめです。手元資金に余裕があると、繰り上げ返済を検討するかもしれませんが、残債が少ないにも関わらず繰り上げ返済をしても、利息軽減効果はそれほど期待できません。そのままローン返済を続けながら、老後のために余剰資金を貯金に回すといいでしょう。

③現在の借入金利が低く、残りの返済期間が長い場合

現在の住宅ローン金利が低く、残りの返済期間が長い場合は、退職希望年齢と住宅ローンの完済時年齢によって対応が変わります。

完済時年齢が退職希望年齢より遅い場合(退職希望年齢<完済年齢)、手元資金に余裕があるなら期間短縮型の繰り上げ返済がおすすめです。期間短縮型とは、毎月の返済額は変わりませんが、残りの返済期間が短くなる繰り上げ返済方法です。繰り上げ返済によって、短縮された期間の支払利息が減るので、総返済額を減らしながら完済までの期間を早めることができます。しかし、余裕資金がなければそのまま返済を続け、余剰資金ができたタイミングで繰り上げ返済を検討しましょう。

一方で、完済年齢が退職希望年齢より早い場合(退職希望年齢>完済年齢)は、そのまま返済を続けるのがおすすめです。住宅ローンは各種ローンの中でも金利が低いため、繰り上げ返済をしたとしても効果がほとんどないこともあります。予定通り返済を続ければ、退職時に住宅ローンを完済できるゆとりがある状態なので、住宅ローンについては特に手当てが必要ないでしょう。

④現在の借入金利が低く、残りの返済期間が短い場合

現在の住宅ローン金利が低く、残りの返済期間が短い場合は、そのまま返済を続けるのがおすすめです。すでに金利が低く、残債も少ないので、繰り上げ返済や借り換えを検討する必要性は低いでしょう。

老後資金を確保するための住宅ローン返済事例

ここでは、住宅ローンの返済方法の見直し事例を2つ紹介します。

事例①:住み替えの予定がないので、住宅ローンの借り換えを実行

Aさんの住宅ローンの状況

年齢 45歳
借入金額 3,000万円(残2,000万円)
借入金利 2%
返済期間 30年(残18年)

Aさんは住み替えを予定していないため、より多くの老後資金を確保するために住宅ローンの借り換えを行いました。3,000万円を金利2%(期間30年)で借りて12年間返済してきており、残債は約2,000万円、残りの返済期間は18年です。この状況で、2,000万円を金利1%(期間18年)の条件で借り換えるときの効果は以下の通りです。

  • 毎月の返済額:約11万円→約10万円(約1万円減)
  • 総返済額:約2,360万円→約2,190万円(約170万円減)※手数料は考慮外

現在より低金利の住宅ローンに借り換えることで、総返済額を約170万円減らすことができました。

事例②:退職前の住宅ローン完済を目指して繰り上げ返済を実行

Bさんの住宅ローンの状況

年齢 52歳
借入金額 4,000万円(残2,300万円)
借入金利 2%
返済期間 30年(残15年)

住宅ローンを返済中のBさんは、このままでは65歳の退職希望年齢後も返済が続くため、退職前のローン完済を目指して期間短縮型の繰り上げ返済を行いました。4,000万円を金利2%(期間30年)で借りた住宅ローンについて、16年1ヵ月目に500万円を期間短縮型で繰り上げ返済したときの効果は以下の通りです。

  • 借入期間:30年→26年5ヵ月(3年7ヵ月短縮)
  • 総返済額:約5,330万円→約5,190万円(約140万円減)※手数料は考慮外

繰り上げ返済によって借入期間を約3年半短縮でき、総返済額を約140万円減らすことができました。

まとめ

住宅ローンの現状を整理し、計画的に返済していけば、ローン返済を続けながら老後資金を確保できます。60代未満の人は、老後までの時間が残されているうちに住宅ローンの見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

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