2021.10.27

不動産の登記簿謄本とは?取得方法とその費用を紹介

不動産の登記簿謄本とは?取得方法とその費用を紹介

「登記簿謄本が必要って言われたけど何?」「どこでもらえばいいの…」そのような疑問を持っている方もいるでしょう。不動産売買や相続などでよく耳にする「登記簿謄本」とは、不動産についての重要な記録です。しかし、どのようなことが書かれていて、どのように取得できるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、不動産の登記簿謄本の記載内容や取得方法・費用まで分かりやすく解説します。

不動産の登記とは

そもそも「登記」とは、一定の事項を一定の手続に従って登記簿という公の帳簿に記入することで、財産や人に関する事実、法律関係を一般に公示して、その内容を明確にするものです。不動産の登記は不動産登記法に基づいて、下記のような事項が記録され、法務局に保管されています。

  • 土地や建物の所在地や構造・種類などの状態
  • 不動産の現在の所有や過去の所有者
  • 不動産にどんな権利があり誰がその権利をもっているのか
  • 金融機関の借入金額や利率

不動産登記の効力

不動産登記の大きな役割が、第三者に不動産の所有権を法的に主張できるということです。

民法第177条では、不動産の権利について次のように定めています。
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

引用)e-GOV 法令検索 民法第177条より

そのため、登記がなければ不動産の所有者と法的には認められません。相続などで、不動産を所有した場合、登記を変更せずに所有権が故人のままということはよくあります。しかし、登記上の所有者が変更されていない場合、相続人が不動産を売却しようにも自分に所有権がないので売却ができません。不動産の売買や相続など、所有権に変更がある場合は、登記の変更まですることで後々のトラブルを回避できるようになるでしょう。

不動産の登記簿謄本とは

不動産登記の情報が記載されているのが、不動産の登記簿謄本です。登記簿謄本は、法務局で管理している公の帳簿であり、請求することで誰でも閲覧できます。登記簿謄本を見ることで、その不動産が誰のものであるのか、金融機関の抵当権が設定されているかなどが明確にわかります。不動産の売買や相続などの場面で、不動産の状態を確認したり、登記内容を変更したりするためなどに必要となります。

登記簿謄本と登記事項証明書の違い

なお、不動産の登記簿謄本と同等の効力を有する書類として「登記事項証明書」というものがあります。登記簿謄本は、以前は紙でのみ作成・保管されていたものです。しかし、現在は電子データとして登記内容が紙の登記簿謄本と一緒に保管されています。そのため、不動産登記を取得する際、この電子データから証明書を発行するため「登記事項証明書」と呼ばれるようになったのです。

登記簿謄本(登記事項証明書)の記載事項

登記簿謄本(登記事項証明書)の記載は、次の4つに分かれます。

  • 表題部
  • 権利部(甲区)
  • 権利部(乙区)
  • 共同担保目録

表題部

表題部では土地や建物の所在地や状態など、「どのような不動産であるのか」が記載されています。所在地や面積だけでなく具体的な建物の種類や構造・地番が記載されています。

権利部(甲区)

権利部は甲区と乙区に分かれます。甲区では、「だれが不動産の所有者か」が記載されています。所有者の住所や氏名・取得日などが記載されており、いつ誰が誰から不動産を相続したなどの入手の経緯まで把握できます。

権利部(乙区)

乙区では、所有権以外の権利に関しての記載があります。たとえば、抵当権や地上権などの、その不動産にどのような権利が設定されているのかはこの部分を見ると分かります。不動産によっては、利用に制限があるため、購入前にどんな権利が設定されている不動産なのか、確認することが重要です。

共同担保目録

抵当権が複数の不動産に設定されている場合、この共同担保目録にその旨が記載されます。不動産を購入し住宅ローンを組む場合は、一般的には購入する不動産を担保として抵当権が設定されます。この時、基本的に建物と土地の両方に抵当権が設定されるので、それぞれの共同担保目録に記載されます。

登記簿謄本(登記事項証明書)の取得方法と費用

登記簿謄本は次の方法で取得できます。

  • 登記所の窓口
  • 郵送
  • オンライン

登記所の窓口

法務局や地方法務局・支所などの窓口で申請することで取得できます。以前は、取得する不動産の管轄地域の法務局でしか取得できませんでしたが、登記の電子化により、管轄外であっても最寄りの法務局で取得可能です。窓口申請の場合、手数料として600円が必要になります。

郵送

法務局に出向けないという場合は、郵送での申請・受け取りも可能です。申請書類に記載し、手数料と返信封筒を同封し郵送すれば、返送されます。郵送の場合は、手数料として500円と返信封筒用の切手代が必要です。

オンライン

オンラインでの申請であれば、いつでも申請できるので便利でしょう。法務局のホームページから申請し、郵送か窓口受け取りで取得できます。オンラインで申請する場合、窓口で受け取る場合は480円、郵送で受け取る場合は500円と送料が必要です。郵送であれば、申請してから手数料の納付後1~2日で発送されるのが一般的でしょう。

登記簿謄本(登記事項証明書)を取得する際の注意点

どの申請方法であっても、取得する不動産の土地の所在地を示す「地番」が必要になります。この地番は普段目にしている住所表示とは異なることが多いので注意しましょう。正確な地番は、次のような方法で調べられます。

  • 不動産の権利書
  • 固定資産税評価
  • 法務局への問い合わせ
  • ブルーマップ*の確認

なお、ブルーマップとは、株式会社ゼンリンが提供する地図帳のことで、住居表示だけでなく地番も確認できるサービスです。その他、用途地域・容積率・建ぺい率なども確認することができます。

まとめ

不動産登記簿謄本(登記事項証明書)の記載内容や取得方法・費用についてお伝えしました。登記簿謄本は不動産の状態や所有者・権利などが記載された重要な記録です。不動産売買や相続などでは必要となるため、オンラインなどを活用して早めに準備するようにしましょう。

執筆者紹介

「金融/不動産知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。
ご相談、仮審査申込は無料です。お気軽にお問い合わせください。
0120-334-258受付時間:月~土 9:00 - 17:45