コロナで住宅ローンの返済がお困りの方へ、ローン減免制度を紹介!

更新日: / 公開日:2020.12.16

新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減少した人を対象に、住宅ローンに加え、カードローン等のその他の債務を抱える方の返済負担を軽減する制度が新たに開始されました。新制度は自然災害による被災者向けの債務整理ガイドラインを改正し、新型コロナを対象に加えた特則で、2020年12月1日から適用されています。

住宅ローンの返済が困難になって自己破産を行う場合、通常は自宅を手放さなくてはなりません。しかし、新制度を利用すれば、自宅を手放すことなく債務の減額・免除を受けられる可能性があります。

この記事では、ローン減免の新制度の概要やポイント、申請の流れについて解説します。

ローン減免制度の概要

ローン減免の新制度は、新型コロナの影響で返済困難となった債務を抱える個人・個人事業主の生活や事業の再建を支援するための制度です。新制度を利用すれば、住宅ローンに加えてカードローンなどの債務を抱える個人・個人事業主は、住宅を手放すことなく、住宅ローン以外の債務の減額・免除を申し出ることができます。具体的には、新型コロナの影響で、以下のような状況にある場合に利用可能です。

  • 失業または収入の減少によりローンが返済できない
  • 住宅ローンに加えてカードローンなどの債務も増え、返済の見通しが立たない
  • 事業を廃業して再スタートしたいが債務を返済できない

新制度では、以下の債務が減免の対象となります。

  • 2020年2月1日以前に借りていた債務
  • 2020年2月2日~10月30日に借りた新型コロナ対応関連の債務

2020年2月1日以前の債務は、住宅ローンやカードローン、事業性ローンなどが対象です。2020年2月2日以降の債務は、政府系金融機関や民間金融機関の新型コロナ関連の貸付が対象となります。

債務の減免を受けるには、一定の要件を満たすことや借入先の同意、簡易裁判所の特定調停手続きが必要です。一定の要件を満たしているかは、債務者の財産や新型コロナの影響前後の収入状況、信用情報などから総合的に判断されます。

ローン減免制度の3つのポイント

ローン減免の新制度のポイントは以下3つです。

手続支援を無料で受けられる

新制度を利用する場合、弁護士などの「登録支援専門家」による手続支援を無料で受けられます。手続きには金融機関との協議や書類作成などが必要ですが、専門家から無料で支援してもらえるため、ローン返済が困難な人にとっては利用しやすいでしょう。

個人信用情報として登録されない

債務整理を行う場合、通常は個人信用情報に登録されるため、当面は借り入れが難しくなります。しかし、新制度なら個人信用情報に登録されないため、将来借り入れがしやすいメリットがあります。

財産の一部を手元に残せる

債務者の生活状況や個別事情によって異なりますが、財産の一部を手元に残すことも可能です。新制度を利用することで、通常の債務整理(自己破産など)より多くのお金を残せるかもしれません。

ローン減免制度の申請の流れ

ローン減免の新制度を申請するときの流れは以下のとおりです。

  1. 借入先の金融機関に手続着手を申出
  2. 専門家による手続支援の開始
  3. 債務整理の申出
  4. 特定調停の申立
  5. 調停条項の確定(債務整理の成立)

新制度の利用を希望する場合、まずは最も多額のローンを借りている金融機関に手続着手の申出を行います。金融機関の同意を得られたら、地元弁護士会などを通じて登録支援専門家による手続支援を依頼しましょう。

その後は専門家の支援を受けながら、金融機関に債務整理の申出を行い、必要書類の作成や金融機関との協議を進めます。債務整理の対象にしようとするすべての金融機関から同意を得られた場合、簡易裁判所へ特定調停を申し立て、調停条項が確定すれば債務整理は成立します。

ローン減免制度の注意点

ローン減免の新制度を利用する際は、以下の点に注意する必要があります。

  • 新型コロナ以外の理由でローン返済が困難になった場合は利用できない
  • 過去に滞納などの契約違反があると利用できない可能性がある
  • 特定調停の申立費用は債務者の負担となる

今回の新制度は、あくまでも新型コロナの影響での失業・収入減により、債務の返済が困難になった個人・個人事業主が支援の対象です。新型コロナ以外の理由でローン返済が困難になった場合、新制度は利用できません。

利用要件を満たすかどうかは、収入状況やローンの支払条件、家計の状況などから総合的に判断されます。そのため、過去に滞納などの契約違反がある場合は、金融機関から同意を得られない可能性があります。

また、専門家による手続支援は無料で受けられますが、特定調停の申立費用については債務者の負担となります。

まとめ

新型コロナの影響で住宅ローンやカードローンなどの返済に困っている場合、ローン減免の新制度を利用すれば、自宅を手放さずに済むかもしれません。また、新制度は個人信用情報に傷がつかないので、将来借り入れがしやすいメリットもあります。専門家による手続支援も無料で受けられるので、まずはローンを借りている金融機関に相談してみてはいかがでしょうか。


執筆者紹介

「住まいとお金の知恵袋」編集部
金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

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